パプアミツノサイカブト(スカプネス オーストレリス) | 昆虫漂流記

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東へ西へ、過去に未来に昆虫求めて漂流していますが、
近年は、昆虫だけにとらわれず、自然全体から、
観察する眼を持ちたいと思いますのでよろしくお願いします。

パプアミツノサイカブト

(スカプネス オーストレリス)
Scapanes australis 


 

別名
パプアミツノサイカブト
パプアサンボンサイカブト
スカプネス オーストレリス

 

角の3本あるカブトムシは、パプアサンボンヅノカブト(ベキウスベッカリー)スリナムミツノカブトアロエウスミツノカブトミツノパプアマルカブト、ツヤケシパプアサンボンサイカブト、アラメパプアサンボンサイカブト、その他と種類が多いので、西暦2000年以前の当時の私たちの仲間では、スカプネス オーストレリスと学名で呼ぶことが普通でした。

真性カブトムシ族のパプアサンボンヅノカブトやパプアミツノカブトと呼ばれるベキウスベッカリーと混同して間違って呼ばれる事が多いですが、此方で紹介しているのはサイカブトの仲間ですので名前もパプアミツノサイカブトとなり注意が必要です。

生息地 ニューギニア島(ニューギニア、インドネシア イリアン)、ビスマーク諸島、ソロモン諸島

大きさは、雄で約5cmの全長。雌は4cmほどです。
このカブトムシはヤシの害虫で日本国内ではサトウキビ等の被害をもたらす恐れがあるので輸入(国内への生態持ち込み)が禁止されています。

丁度良い参考例のヤシの被害の写真を見つけましたので紹介しましょう。

成虫はココナッツヤシやバナナ等に被害を与える害虫です。

サゴヤシでも被害があり写真のように茎にトンネルを開けて潜んでいる様子が判ると思います

サゴヤシとは現地では、サゴヤシ畑で幹からとれる、でんぷん質を人間が食用に利用しています。


この様に被害を与えています。


亜種は次のように分かれています。
Scapanes australis australis (Boisduval, 1832)
Scapanes australis brevicornis Sternberg, 1908 Fak-Fak,W. Irian 
Scapanes australis grossepunctatus Sternberg, 1908 
Scapanes australis solomonensis Sternberg, 1908 ソロモン


今回紹介しているのはScapanes australis brevicornis Sternbergと云う亜種です。

 

此処から雄の写真になります。

ヤシの茎に潜り込むのに此のような角がよく邪魔にならないものですね。

 

此処から雌の写真です。

雌にも頭部に小さな突起がありますね。


採集産地はインドネシアのイリアン(パプアニューギニアの隣)の
Fak-Fak,W. Irian inndoneshia と云うファクファクと云う地名産地が有名ですが、
この個体は2003年にsolong,W. Irian inndoneshia のソロングと云う産地の個体です。

国内には生態持ち込み禁止種で、それほど人気種とも云えないカブトムシなので国内での流通数も多くは無いものと思います。
以前には、奈良県のカブトムシクワガタムシの大手販売店の○○オオクワセンターさんが、輸入し、某公的機関から捜索摘発された種類で名が有名になりましたね。(既に廃業されてるので取り上げさせて頂きました)

当方は標本収集がメインですので堂々と紹介させて頂いてますが、生き虫ならば、某機関から目を付けられてしまうので、紹介が出来ないです。


冬の季節柄、野外の昆虫ネタを探す為に出かけるのは億劫なので未発表の標本の紹介でブログ更新とさせて頂きました。

年齢的にも、寒い季節は暖かい部屋でのんびりするのが一番ですから~!

ラテン語だらけの難しいブログとなりましたが、ご容赦下さい。