ハンノオオルリカミキリ
兵庫県宍粟市
以前はハンノアオカミキリ(Eutetrapha chrysochloris)とハンノオオルリカミキリ(Eutetrapha chrysargyrea)を別種と分類されていましたが現在はハンノアオカミキリが基亜種(原名亜種)で、ハンノオオルリカミキリを別亜種として分類されているようです。
ハンノアオカミキリ(Eutetrapha chrysochloris chrysochloris)は、分布を近畿以東に生息するのに対して、中国地方以西、四国、九州に生息する個体群をハンノオオルリカミキリ(Eutetrapha chrysochloris chrysargyrea)と呼ばれます。
基亜種、亜種の違いですが和名は昔のままで別種の様に呼ばれています。
基亜種ハンノアオカミキリはグリーンの艶翅の面積に対して黒色斑紋が大きいに対して、亜種ハンノオオルリカミキリは少し小さめの黒色斑紋です。
亜種の中には少し赤みを帯びた個体も見ることが出来ます。
さてハンノアオカミキリとハンノオオルリカミキリは生息域で名が違っている種類ですが、この個体は兵庫県側の西部(近畿圏)にまたがる山域で標高500メートル付近でライトトラップに飛来した個体です。
近畿圏内でもやはり中国山地で県西部の個体は、亜種ハンノオオルリカミキリです。
以前に図鑑で見かけていた時は、こんな美しいカミキリに出会いたいな~と思っていましたが、いざ、燈火に飛んできたカミキリがハンノオオルリカミキリと判別できたその時にはこんな小さなカミキリだったんだと少しガッカリした気持ちでした。
ちなみにオオカミキリとは名前が付いていますが1cmほどで2㎝未満の綺麗なカミキリムシです。
(写真は現地では撮影を行わず、持ち帰って榾木にとまらせて撮影しています)
有名メーカーとは程遠い、廃物で作り上げた120cmの蛍光灯40W×3本蛍光灯を2セットです。
主な費用はポータブル電源の購入と云う処です。
安価なホームセンターの投光器よりも虫は集まりますが、蛍光灯ですから遠くをスポットで照らす事は出来ません。
しかし、蛍光灯6本の明るさで2~300メートル離れた対面の山斜面からは昆虫は飛んでくるようです。
ただし、蛍光の器具2つは実に重たいですよ。
今回の目的は某カトカラと云われる蛾の1種でしたが、クワガタ(ミヤマやノコギリ)や雑虫類は集まりますが目的の蛾の種類は全くの皆無でした。
ちなみに西日本でオオクワガタ、ヒメオオを灯火で狙うのは難しいので初めから頭にはありません。
その代わり綺麗なカミキリに出会えましたよ。