サラサヤンマ 兵庫県 播州平野 加西市 2019年05月30日 | 昆虫漂流記

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近年は、昆虫だけにとらわれず、自然全体から、
観察する眼を持ちたいと思いますのでよろしくお願いします。

サラサヤンマ

兵庫県 播州平野 加西市

某自然保護区 湿原にて

2019年05月30日

 

このサラサヤンマが生息する湿原は
環境省の生物多様性の観点から重要性の高い湿地に選ばれた、
「日本の重要湿地500」に選ばれた地域です。

(重要湿地500については下記文章でリンク)

環境省全国版

環境省全国版の兵庫県


前記事のハッチョウトンボが生息する
自然保護区域と同じ湿原での観察ですが、
此処にもサラサヤンマが生息しているのではないだろうか?
と考えてハッチョウトンボよりもこちらが気になり訪ねてみたわけです。
やはり、この湿原の周辺には幾つもの個体が飛んでいましたよ。

 

各個体が10*10メートルほどの縄張を作り、
一定の間隔をあけてホバリングする個体が見られました。

時には、縄張が重なる空間では攻め合いがあり、
絡み合ったままで一度は縄張から遠く、飛び離れますが、
直ぐに同じ個体が同じ場所に帰ってくる様子が伺われました。

午前中から14時頃までは、多くの個体が見られましたが、
14時を過ぎると太陽が雲に隠れ、又は山に隠れると、

日陰の場所が多く広がり
ホバリングの姿も急激に見られなくなりました。

日当たりが良い時間帯には、
ハッチョウトンボは水面にとびだした湿性の植物にとまったり、
水面上30センチの高さを飛んでいます。
サラサヤンマは湿地の周辺部分の乾いた空間を
約1メートルの高さでホバリングしています。

 

また、

サラサヤンマの縄張の中で棒立ちしていると、
トンボが目の前30センチ程まで
人間を観察に???近寄ってきます。


しかし、直ぐに2メートル程の距離をおいて
ホバリングを始めます。

 

サラサヤンマは兵庫県では絶滅危惧種のBランクになっています。
(環境省レッドリスト準絶滅危惧種に相当)
(兵庫県の貴重性評価の選定評価区分においては
環境省レッドリストのカテゴリーとは違った表示方法で区分けされています)

 

目の前でホバリングするのを「今がチャンス」と撮影していたのですが、

自宅で写真を確認すると、同じような構図ばかりを撮影していました。

シボリで背景の湿原がゴチャゴチャしたのは誤魔化しましたが、

シャッタスピードはもう少しあげた方が良いのかな?

でもピントがソコソコきてるので、先ずよしとしましょう。

 

湿原の周りには他にこんな昆虫も歩いていますよ。

オオオサムシ

レッドリスト(RL)とは

種の絶滅の危険度を科学的・客観的に評価し、その結果をリストにまとめたものです。

レッドデータブック(RDB)とは

レッドリストに掲載された種について、それらの生息状況や存続を脅かしている原因等を解説した書籍です。

 

レッドリストに掲載されている昆虫だから採集禁止という訳ではありません。
採集禁止は、国や自治体での天然記念物、種の保存法、国立・国定公園等の自然公園法等で規制されています。


皆さんの住んでいる自治体のレッドリストについては
レッドデーターブック○○県やレッドリスト○○県のように
都道府県の名称を付け加えて検索すると詳しく調べる事が出来ますよ。

 

昨年の記事

(姫路市、加古川市)はこちら

「サラサヤンマ ホバリング中  兵庫県」

(昨年は採集可能な場所で見つけましたが、

今回の記事は同じ播州平野になりますが、市町村も違い保護地域になります。)