Shout(シャウト)山に叫ぶ 2018年08月16日 | 昆虫漂流記

昆虫漂流記

西日本を中心に昆虫を追いかけています。✌
東へ西へ、過去に未来に昆虫求めて漂流していますが、
近年は、昆虫だけにとらわれず、自然全体から、
観察する眼を持ちたいと思いますのでよろしくお願いします。

Shout(シャウト)山に叫ぶ

2018年08月16日

 

今年のお盆休みは、遠方へ出かけることなく
朝は仕事場に足を運び、午後は曇天空を眺めているだけ!


私のじっとしていられるのも限界に近づき
「午後から本降りの雨」とテレビから流れてくるのを
聞き流しながら兵庫県北部に向かいました。

 

連休を信州の山麓・山中で過すつもりでしたが、
山登り用ズボンのお腹の辺りが入らないのに気付き、新品に買い替えたばかり。
しかし、残念ながら急な私用や仕事の関係上、外出ができなくなり、
新しい山登り用のズボンを履く機会を無くしていました。

 

其処で思いついたのは、
ズボンの試使用とヒメオオ(ヒメオオクワガタ)の観察。


北アルプスには蝶とヒメオオ探しと考えていましたが
ヒメオオは兵庫県北部でも生息しています。

他の季節には訪れた事があるので、
環境や地理的状況も考えずに仕事場から出発しました。


今回、登ろうと考えたのは
兵庫県最高峰の

氷ノ山(ひょうのせん)1510㍍


名前のとおり冬場は大量の雪で覆われてしまう山で、
冬期登山を強行する人には行く手を阻まれ帰らぬ人もあるようです。

 

いやいや、この山が有名なのは
「強力伝」・「縦走路」などの

山岳小説などの著者で有名な
著者 新田次郎の「孤高の人」で

本当に実在していた主人公、加藤文太郎という

生まれながらの単独登山家と云われる山男が関係している名山だからでしょう。

 

もちろん私にはこの山系周りのスキー場は馴染多き場所ばかりです。

 

またこの山の周辺は現在日本各地で流通、栽培されているワサビの原種「美方だるま」

といわれる「だるま種」の発信元の美方郡小代集落も近隣にありあり、

この山が水が豊かな事から彼方此方に山葵田が嘗ては見られましたが近年は残念な事に、鹿の害であったり、量産と価格が優先の時代ではこんな状態の場所が多いようで~。

 

 

で前置きはさておき、

本題は、!!と~こんな感じ。

 


昨年平成29年の災害は今なお、爪痕を長引かせて残していました。

 


「登山を考える方はこちらに駐車を」って書かれてるけど、誰も考えてないじゃん。
さては、1台も無いのは、通行止め無視して進んで登山口にとめてるのかな?

 


地元の方に、どこまで車が進めるのか詳しく聞いて道を進みました。

 


えっ!?ここも誰もいないじゃん。
という事は兵庫県最高峰には連休の最中の今日は誰もいないじゃんか?
(ここで山に吠えた!!)

(関西弁なので上品じゃないよ)

 

ヤマボウシの実が、

この周辺には幾つも観られました。

一言「かわいい実」

 

こちらはツリバナの実のようです。

季節が進むと実が割れてもっと紅色で赤く色付き、山すそを飾ります。

 


なら別の登山口はと考え車を走らせると、こちらも!!


(再度、山に吠えた!!)

(ここも品悪く!!失礼しました)

何処に停めても同じなのか?

通れないなら誰も登らないはず。


この周辺は県内でも熊が多く生息している地域のうえ
この山麓の状況では大きな山中でたった一人になる事は無論確実。

山頂で雨の中に一人で避難小屋に逃げ込むのが最悪のオチ。


「孤高の人」加藤文太郎さんが頭中に浮かんできました。
私もこのまま登山をすれば何処かで雪の中で遭難?
あっ!今は夏だ。そりゃあないだろう。

 

そうしている間に周辺の低い山さえ薄黒い雲に覆われ小雨が~。
登山者がいないのもナルホドと思えた。

 

雨が降れば、崩れた状態の林道の状況が良くなるはずもないので、登山の気持ちは終演しました。

まあ~以前、晴天時に登っているので諦めも早いのですが。

 

気持ちをヒメオオに切り替え
生息場所にと、改めて移動をしました。

 

さて準備は、

熊鈴は持った。

飲み物も持った。

需要なのは 7.7メートルの長竿で探索です。

 

ヒメオオには少し大きすぎますがヤナギの木

 

こちらも谷筋のヤナギの木

でもクワガタはいないじゃん!
ちなみに関西弁ですので
(ここは、何でおらへんやんのんや!!)

(ホント、播州弁は品悪くて失礼しました)


此処でもやはり山に吠えました。

 

 

ちなみに昆虫に詳しくない方の為にヒメオオ(ヒメオオクワガタ)って

こんなクワガタですよ。

こちらは以前に別の地域での撮影分より

 

イタヤカミキリ

ヤナギ類やヤマハンノキ類、イタヤカエデ類の害虫

 

で雑虫と云われる目的外の昆虫は活動していますが、天気が思わしくないとヒメオオはヤナギ類を登ってこない事例も頭の中をよぎり、

そうしている間に小雨が落ち始め~。

 

やはり山を下り、

車に戻り

家路に向かいながら、
西へ、東へと脇道に入り、

蝶を撮影しながら山中をさらに車でさまよい。

クロアゲハ夏型♂です。

まだ綺麗な姿で活動していますね。

 

夏を一生懸命に生きた姿です。

カラスアゲハ夏型♂です。

他のアゲハ類(黒、オナガ、カラス)などに体当たりで交戦していましたよ。

 

 

 


最終的には、姫路市内でちょっと道草。

ここにて、ミヤマやノコやコクワ、カブトを幾つも眺めてさあ!撮影。

サイズが小さくても今日は大きな心でいます。

 

カメラを取り出してしばらくすると、
数時間前まで、標高が高い場所にいた為と
気温と湿度が高い為に
カメラがベタベタになってしまい、

撮影は不可能。

 

ミヤマクワガタ♂60UP

カメラ曇って話にならない。

おまけに雨が本降りに。

 


雨と暑さの悪天候の最中、カメラだけはこの後に、車中の冷房で涼んで頂きました。

いやいや、散々な連休の一日になりましたね。

 

(備考書き)
現在、兵庫県側氷ノ山周辺を取り巻く車が通れる林道は通行止め区間が多く見られます。
氷ノ山の登山道の規制は表示されていませんでしたが、登山口まで数10分を余分に歩く必要があります。
(通行止め期間は平成30年6月1日~11月20日にかけてと表記されていました。)

参考になれば光栄です。