コブナナフシとツダナナフシ | 昆虫漂流記

昆虫漂流記

西日本を中心に昆虫を追いかけています。✌
東へ西へ、過去に未来に昆虫求めて漂流していますが、
近年は、昆虫だけにとらわれず、自然全体から、
観察する眼を持ちたいと思いますのでよろしくお願いします。

コブナナフシ と ツダナナフシ

南の島のナナフシを紹介

 

コブナナフシ実物で「ナナフシ」の文字に並んで撮影です。

 

先日いや、秋の始まりに、我が家にコブナナフシがやってきました。
直翅目(ナナフシからバッタや現網翅目にふくまれるカマキリ)を飼育する事は、

プラスチックの虫篭で飼っていたり、スズムシを飼う程度の手ほどき程度の経験しかありませんでしたが、

私が出入りさせて頂いている師匠の処で、コブナナフシが産卵をし、約1年間の成長を訪れる度々に、見せて頂いていたのですが、

今回、里子に頂く事になり、飼育しています。
コブナナフシを飼育していくにつれ、知識もだんだん知る事が出来ると思いますが、
未だに勉強中ですので、いつの日か成虫になれば、成長の過程を一括で紹介出来れば、良いなと思っています。

10月の状況です。

夜間は活発に動いていました。

 

コブナナフシの自己紹介です。
コノハムシ(Phyllium 属)の一種コブナナフシ亜科、コブナナフシ( Datames mouhoti)
お住まいは、
日本(九州(大隅半島)、沖縄本島、久米島、宮古島、西表島)、中国、台湾。だそうです。

繁殖行動は両性生殖とされていますが、ナナフシの仲間は、単為生殖などを見せる種が見られますので自分の眼で確認するまでは、~。未だ不明な点が多いナナフシ、新発見がみつかるのかな?


ではこちらがそのコブナナフシ

こちらも10月の状況

 

10月の状況

 

こちらは11月の状況 

あまり動かなくなりました

 

11月の状況 

 

11月の状況 

これから成長見守ります。

 

(参照記事 この後の経過を2018年8月に記事にしております

下記「こちらをクリック」で記事を表示できます。)

こちらをクリック

 

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追加記事

ブログ友達komuさんより、有力な情報をコメントにて頂きましたので、追記いたしたいと思います。

コメント欄では、見落とされてしまう事柄と思い、本文欄に持ち上げて追記いたします。

図鑑や、検索等では、判らない事ですが、実際にその土地で、調べられている事には、勝るものはありませんね。

 

実際、興味がないと、見落としてしまう事柄ですね。

教えて頂き、大変感謝いたします。

 

コメント文

コブナナフシは、本土では大隅半島側のみに生息…とよく図鑑やネットでは説明されていますが、

実際のところ南薩側(大隅半島の隣)にも分布を広げているようで、

自分が住んでいる南薩南部地方でも姿を確認しました。

アマミ、コブナナフシの両種は寒さに非常に強い耐性があるのか…

真冬時期でも活動している個体を見かけることがありますので、

もしかするとこの二種は今後北上する可能性が高いような気がします。

 

 

 

九州から、離れた地域では、南薩、大隅半島は、何処か?と考えまして地図を添付いたしています。

緑の地域が南薩を含む地域で、青が大隅半島を」含む地域です。

komuさんありがとうございます。

 

「komuの南薩昆虫記」のブログへは➡ komuの南薩昆虫記(リンク)

 

 

 

 

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次の記事は、私の飼育している物ではありませんが、是非、見て頂きたい昆虫です。
それがこの ツダナナフシ であり ヤエヤマツダナナフシ と云うそうです。


国産ナナフシの王様。

一度は飼育してみたい憧れですよね?

 

 

日本国内では西表島のみに産すると記載されている書物も見られますが、
先日、ある御方にお話を聞かせて頂いたり調べたりしたところ、石垣島や宮古島でも見つかっていたのですね。
台湾では、固有種が見られる緑島や台湾南部に産しているそうです。


台湾では1989年に「野生生物保護法」が制定され、2009年に追加指定8種に解除2種が修正され改訂されています。
この法律内で、ツダナナフシは珍貴稀野生生物(Ⅱ)に指定されています。
(希少種は瀕臨絶種野生動物(Ⅰ)、珍貴稀野生生物(Ⅱ)、其他應予保育之野生動物(Ⅲ)の順に指定されています。)
もちろん罰則がついていますので、台湾での採集にはご注意を。
(台湾南部や、緑島(火焼島)や蘭嶼(紅頭嶼)は特に採集禁止種に注意が必要ですよね)

 

なぜ台湾の話を持ち出すのかと云うと、このツダナナフシの餌は南の島では有名な「アダン」になり、海岸線に自生している植物群落に生える植物の1つになります。
この海岸線に生えるアダン群落に住むツダナナフシの卵は、落下式で糞と共に産卵され落とされます。

荒天気等の際に打ち寄せた波と海水にとり込まれ海を漂い、国境を越えて先島諸島に打ち上げられ、西表島に住み着いたという訳です。
しかし西表島も近年、生息が見つからず、宮古島も確認出来ないそうです。
もちろん国内においても沖縄県版レッドデーター希少種になっています。


凄い事に卵が、海水に浸かっても大丈夫なんですよね。


でも温かい所に住むナナフシの為、気温の低下のはめっきり弱い種となり、家庭の植物の温室などでは、かなりの温度管理が必要なようです。
また、このような方法で生息域を広げる生態の為、雌が雄に(雌雄に限らず他個体)に出会える機会が少ない為か、単為生殖(雌だけで、繁殖)することが出来る種で、雄が見つかるケースは非常に稀な事例で飼育での1例のようです。
また毒をもつナナフシで、ハッカのような香りの白い汁を1メートルほど飛ばして攻撃するそうで、

この白い汁をはじめナナフシからは ペパーミント の香りを持つという特異なナナフシです。


などど、全て教えて頂いた情報事柄ばかりですが、この度、このヤエヤマツダナナフシを私の手の上で撮影させて頂きましたので、記念写真をご紹介します。

 

私の手にのせてみました。

 

こちらは幼虫です。


飼育個体とは、いえ成虫はやはり「デカイ」。

ボールペンを長くして、楊枝が脚として生えているようです。


いつの日か、野外で活動している生きた姿を見たいものですね。

また、近似種がオーストラリアの森に棲んでいる事も興味深い事です。

 

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先日の白旗城まつり、沢山の方々に来て頂きまして、ありがとうございました。
祭りの本イベントに加えて赤松の郷昆虫文化館にも大勢の方々にいらして頂きました。
開館時間前から、お待ち頂き、時間を早めての開館になりましたが、館長、ここに集う先輩方々の末席に加わりまして、お礼申し上げます。
いつもお世話になり、可愛がって頂いていますので、ブログと云うツールで私からもお礼申し上げる次第です。
今後もよろしくお願いします。

 

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