母の葬儀に特養の人たちも駆けつけてくれて、あたたかい雰囲気に包まれて、母の棺は閉じられました。
そして火葬場のある斎場へ。
続きです。
前回の話はこちら⬇️
火葬場でも、何から何まで、葬儀会社の担当者が丁寧に教えてくれて、私たちはその指示に従っていく。
昔、父の葬儀の時は、昔だったからか、少し都市から離れていたせいか、火葬場は少し山で、外になっていて、棺を火葬の係の人が力いっぱい鉄の扉の向こうにガコンと入れて、鉄の扉がガチャンと閉められた時は、立っていて血の気が引く思いだった
実際は違うのだけど、何だか燃えさかる炎の中に父の棺が真っ逆さまに落ちていく図が想像されてしまって😱、恐ろしかった(実際はもちろん違いますよ😅 後からお骨を拾う儀式もあるんですから)
その思い出が強くて、一番上の伯母の時もおそろしいと思って覚悟していたら、建物の中で、静かに扉の向こうに吸い込まれていく形でホッとしたのを覚えている。
母の火葬場も伯母と同じ所だから、行く前から自分に、大丈夫だから(何が?)と言い聞かせていた。
それでも、厳粛な雰囲気の中、係の人が母の棺を扉の方へ移動する時、これでもう母の体はなくなってしまう、あの眠っているような母の顔も見ることができなくなってしまうと思うと、ハラハラと涙が頬をつたい、止めることができなかった。
これで、母の姿形とはお別れなんだ. . .
胸の中をギュッと鷲づかみにされるような辛い痛みを感じて、
ちょっと待って!
と言いたくなる気持ちを押さえて、手を合わせ頭を垂れた。
母は静かに扉の向こうに吸い込まれ、自動で扉も静かに閉じられた。
母は度胸があるから、こわくないよね。
もう、熱さも感じないから大丈夫だよね。
子どもたちもみんな魂が抜けたように黙りこんでいた。
そして、葬儀担当者に促されて、私たちはその場所から待合室の方へ黙って誘導されて行った。
(つづく)