![おねがい](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/005.png)
防護服を着たお互いの姿を見て、笑いをこらえつつ、看護師さんに準備が出来たことを知らせようと廊下へ。
廊下には小さなテーブルと椅子があって、1人おばあさんが座っていた。
コロナ禍で面会ができない家族が、せめてもと渡したのだろうか、ポケットアルバムの写真を眺めていた。
きっと家族の写真が入っているんだろうな
でも、写真を繰り返し眺めるその姿は、とても寂しそうで、こちらの胸もキュッと痛くなった
周りに看護師さんもいなくて、ポツンと1人にされているのも、よけいに物悲しく見えてしまう。
この状態は大丈夫なのか?
病室からは、
「看護師さーん、看護師さーん. . .」
と、か細いけれど、ずっと呼び続ける声が聞こえていたけれど、看護師さんはどこにも見当たらない。
一階の外来は混んでいて、看護師さんや事務の人などが忙しそうにしていたのが嘘のように、この階は看護師さんの姿が見えない。
すっごい人手不足なのかな
今までの病院で、こんなに看護師さんの姿がいない病棟は見たことないんだけど. . .。
しばらくキョロキョロしていると、さっきの看護師さんがやってきた。
🧑🏻⚕️「お母様の病室にご案内致しますね。
コロナ禍ですので、申し訳ありませんが、短時間になりますが、その点はご了承下さいね」
母の病室は明るく、母は奥の窓際のベットだった。
🧑🏻⚕️「梅園さーん、ご家族の方がいらっしゃいましたよ。ベットを少し起こしましょうね」
看護師さんがそう言って、少し母のベットを起こしてくれた。
👩🏻「具合どう?」
私の問いかけに
👵🏻「あら、まいちゃん、来てくれたの?」
よかった!
私のこと、わかったみたい
そして、次に夫が
👱🏻♂️「こんにちは。お久しぶりです」
👵🏻「あら!〇〇さん(夫の名前)も来てくださったの?わざわざありがとう。お仕事は大丈夫?」
夫のことも、ちゃんとわかった👍
そして
特養の相談員の山本さんが
👨🦱「梅園さん、こんにちは」
母は、山本さんをじっと見て
👵🏻「ごめんなさい、あなたのことは知らないわ」
👨🦱「あやまらなくていいんですよ😅、僕、今日、お会いするの初めてですから。
ヒルトップ山の手の相談員の山本といいます。」
👵🏻「ああ、そうなのね、どうりでわからないはずだわ。じゃあ、はじめまして😊」
みんな思わず和やかに笑った。
ちゃんとわかってる
会話も相変わらずテンポがいい👍
どうしてこの母が、"話しもできない"と、特養に報告されたのか、意味がわからないんだけど
(つづく)