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細い廊下の椅子の所で大学病院からの荷物や書類を看護師さんに渡した。
ベテラン看護師さんはテキパキと対応してくれていたが、入れ歯の入った入れ歯ケースを手渡したところ
🧑🏻⚕️「あら、これ水が入ってるのね。普通、つけている薬液は抜いて持たせるのに. . .」
と苦笑した。
母は私たちと一緒だったのでリラックスした感じで待っていたが、看護師さんから
🧑🏻⚕️「申し訳ないけれど、またしばらくお別れですね。面会はまだ禁止されているので。ここでお別れして下さい」
看護師さんが優しく母と私たちに言って母の車椅子の後ろに回った。
👩🏻「早く退院できるように、頑張って食べてね。」
👦🏻「おばあちゃん、がんばってね!」
母はここでまた離れるとは思っていなかったのか、目が明らかに動揺していた。
割合に何事にも動じない母にしては珍しいことだった。
そりゃ、そうだよね、病院の入退院が続いていて、会えない時間も長かった。
母としては、やっと退院😮💨と思っていたのかもしれない。
そんな戸惑う母を見ると別れ難く、胸が締め付けられるようだった。
このまま家に連れて帰ってあげられたら!
看護師さんが私たちの様子を気の毒そうに見ながらも
🧑🏻⚕️「それでは行きますね」
母が私たちを見ていられるように後ろに引きながらエレベーターに入ってくれた看護師さん。
母は私たちを寂しそうに見つめながら、それでも最後に小さく手を振った。
どうしてコロナ禍になんてなってしまったんだろう?!😞
また、母は見知らぬ病院で1人で頑張らなければならない。
初日だけでも付き添ってあげられたら😭
この時、転院先に困っていることを、年始めにチラッと話した時に聞いた知人の話が頭をかすめた。
知人の友人は、コロナ禍でやはり面会ができず弱っていく母親を思い切って退院させて家に連れて帰ったそうだ。
家で、みんなで声かけして、少しずつゆっくりおもゆからスプーンで口に運んであげて. . .もう食べられないからダメだと言われていた母親がだんだん元気になって、食べられるまでに回復して喜んでいるという話しだった。
病院と違って、家族もいつもまわりにいて賑やかなのも良かったのかもしれない。
「家に連れて帰ってあげた方が絶対いいから」
そう言われて途方に暮れた私だった😞
すぐに彼女から追ってラインがあり、それぞれにいろいろな事情があって、出来ないことも当然あるから、一方的な話しをしてしまってごめんなさい、と。
でも、そうだよね、
本当は家でみてあげられたら、全然違うのかもしれない。
そう考えるとまた苦しくなる😞
コロナ禍でなければ、病院でも付き添うこともできただろう。
それだけでも、だいぶ違うと思う。
でも、そんな思いに悩む暇もなく、また入院手続き、書類へのサイン、そして、また待合室で待つように言われた。
母はコロナ検査が陰性だったので、これから、また診察や検査をして、病室に入るという。
そして、私たちもその後、院長先生からの話があるので、待合室で待つように言われた。
病院は疲れる。
自分が具合が悪いわけではないけれど、入院にはいろいろな手続きがあって、待って、手続きして、待って. . . の繰り返しで😞
何だかよくわからないまま、言われるままに動くから、よけいに不安だし、疲弊する😞
(つづく)
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