転職支援をしている斉藤です。
総務人事職を13年間やっている中で、私は数えきれないほどの退職者を見てきました。自己都合で退職した社員を除けば、みんな不幸な理由で職場を去っていきました。
最近目立ち始めたのが、介護離職を理由に退職を余儀なくされるケースですね。私と同年代かそれ以上の中高年が多いのも他人ごとではありませんね。
退職を余儀なくされ、無職になってしまった40代以降の退職者達。彼らは何故無職になってしまったのでしょうか?
第1位:精神的な病気でやむなく退職
無職になったのには、当然理由があります。今回、40代以降の中高年200人に行ったアンケートで「 無職になった理由 」という質問に対して、精神的な病気で辞めた40代中高年達が約46%とダントツでした。
第2位:会社都合でやむなく退職
次に高かったのは、倒産、リストラ、派遣切りといった会社都合で仕事を失った40代中高年の約22%。
「 何度かの転職後、正社員として労務管理職に就いたが激務で心身ともに崩れ、自殺未遂を図った 」(42歳・男性)、
「 高校時代から精神的に弱かったが、卒業後、正社員の仕事が見つからず職を転々としているうちに、うつ病になってしまった 」(46歳・男性)というような悲痛な声も聞こえてきます。
彼らの多くが、根が真面目な人たちばかりなのです。働かなければならないと強く思うほど心の状態を悪化させてしまうのです。
第3位:病気やケガでやむなく退職
また、「 持病のヘルニアが重くてもう働けなかった 」(40歳・女性)
「 交通事故で脊椎損傷。車いすで働く環境がなく仕方なく自主退社した 」(42歳・男性)といった、病気やケガを理由に挙げる40代中高年も約12%存在するのです。
再就職以前に、通常の日常生活を送ることもままならず、うつ病に陥ることも珍しくありません。事態は一般の無職や独身者より深刻なのです。
第4位:親の介護のためやむなく退職
そして、「 キャリアウーマンの母に代わり、仕事をやめて父を介護 」(45歳・女性)
「 父親が病気になり、看病するために退職した 」(45歳・男性)のように親の介護を理由に会社を辞める40代中高年も約8%存在するのです。
しかも、「 介護に当たっているから再就職活動ができない 」(43歳・男性)などのように介護を抱えると仕事への復帰も一筋縄ではいきません。
日本の少子高齢化はさらに進んでおり、介護が必要な人間は増えこそすれ、減る要素は見当たりません。40代の中高年に限らず、全世代がこれから直面する社会問題なのです。
また、「 無職から抜け出せない理由 」について尋ねてみたところ、「 ハローワークの窓口に行っても年齢で門前払いされる 」(44歳・男性)と年齢を挙げる人もいれば、「 外に出るのが怖い 」(44歳・女性)とひきこもりに陥った40代も少なからずいらっやいます。
そんな彼らに共通して言えるのは、著しい気力の減退です。これが悪化して「 もういいや 」となってしまうと、社会復帰はさらに遠のいていくのです。
40代からの転職が失敗する前に正しい戦略と戦術を学んでみませんか?
残念ながら、職を失い、社会から孤立する「 入り口 」が無数に用意されているという事実を40代の中高年は認識すべきなんです。