人の体温が37度弱となったお話 | 店舗探し.comの過去コラム

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2013/7/9

問. グラスに入った100℃のお湯で、同じサイズのグラスに入った
  0℃のミルクを温めます。
  両方を混ぜ合わせてしまうと50℃になりそうですが、それ以上
  に高い温度にすることはできるでしょうか?
  グラスに外から熱を加えることはできませんが、追加の容器
  は使ってもいいことにします。

これは『ひらめきの物理学』(マーク・レヴィ著 ソフトバンク
・クリエイティブ)に出ていた問題です。

正解は【できる】です。

もう1個の空のグラスと小さなおたまを用意します。
おたまで冷たいミルクをすくい、お湯につけて温度が同じになる
まで待ちます(ミルク以外の原因でお湯が冷めることは無く、追
加の容器が熱を奪ってしまうこともないと仮定します)。
おたまが温まったら、おたまの中身を空のグラスに注ぎます。
これをミルクが無くなるまで繰り返します。

この方法で得られる温度は、約63℃になります。
そして、ミルクを温めたあとのお湯の温度は36.8℃となるのです。
人間の体温にほぼ等しい数字です。

哺乳類や鳥類のように、気温や水温など周囲の温度に左右される
ことなく体温を一定に保つことができる動物を恒温動物と呼びます。
体温維持のメカニズムはほぼ解明されていますが、ではなぜ人間の
体温が37度弱となっているのか、その理由ははっきりとはわかって
いません。

熱力学第2法則によれば、2つの物体が触れ合うと熱は熱い方から
冷たい方へ移っていきます。冷たい方から熱い方へと熱が伝わる
ことはありません・・・。

『我訳聖書 創熱記』(作者不詳)

“かつて人間は、地球上でただ1種類の恒温動物でした。当時の人間
の平熱は100℃近くあったそうです。
人間は、体温同様、カッカと情熱的な人生を生き切ると、水蒸気と
なって蒸発し、天国まで昇って皆、神様となっていたのです。

地球に氷河期がやってきました。
人間以外の動物は皆、変温動物で、体温を保つことができなかった
ため、荒れ狂う吹雪に体を冷やされ、ついには体温を0℃近くにまで
下げてしまいました。このままでは皆、死んでしまいます。

ニワトリ、ウサギ、ヤギ、犬、猫・・・。

友情に厚く、人情に篤く、身体も熱い人間は、死に瀕した動物たちを
次々と抱きしめては、その体を温めてやりました。
人間に抱きしめられたニワトリ、ウサギ、ヤギ、犬、猫は、体温を上
げ、元気を取り戻していきました。

冷たくなった動物を抱きしめるたびに、人間の体温は下がっていきま
した。すべての動物を救い終わったときには36.8℃にまで下がってお
り、以来、人間の平熱となりました。

人間に助けられた動物たちはすべて恒温動物となりました。
ニワトリの平熱は41.5℃。以下、ウサギ39.5℃、ヤギ39℃、犬38.5℃、
猫38.1℃となっています。
彼らの平熱の温度差は人間が抱きしめた順番に高くなっています。
だから最初に人間が抱いてやったニワトリの平熱が一番高いのです。”

・・・都合のいい神話を、ふと思いついたのでした。