2011/6/24
仕事中はくるくる回るのがよろしいようです。
【necomimi】というグッズが話題を呼んでいます。
これは「neurowear（ニューロウェア）」というプロジェクト
チームが開発した機械です。
ネコの耳の形をした機械を頭の上に装着すると、脳波を測定す
るセンサーが、その人の状態を感知して耳の状態で表現するの
です。
necomimiを着けた人が集中すると、耳はピンと上に立ち上がり
ます。
リラックスすると、耳はくたりと寝た状態になります。
集中とリラックスが同時に訪れた状態は、プロのスポーツ選手
などがその力を最も発揮すると言われているそうですが、その
状態になると、耳は立ち上がり、くるくると回ります。
職場の顔、家庭の顔、男らしさ、女らしさ・・・。
私たちは普段、状況に応じたペルソナ（仮面）を着けてそれら
しくふるまい、社会に適合しようと努めています。
会社におけるスーツやネクタイ、女性のスカートなどもそうし
たペルソナを補強する記号です。
内面の心象とは必ずしも一致しないペルソナは人を息苦しくさ
せ、ストレスを与えることもあります。
しかしもし誰もが、necomimiのように、表現しようとする以外
の自分の状態が外部に晒されることになったとしたらどうでしょ
う？
内面と違うペルソナを着ける意味は失われますから、誰もがは
ずしてしまうことになるでしょう。
そして内面をそのままさらけ出すようになった私たちは、ひょ
っとするとペルソナを着けている今よりも、よほど肩の力が抜
けた生き方が出来るようになるかもしれません。
節電の今夏は、スーパークールビズ化が一気に進み、働く記号
としてのペルソナを外した会社員が職場に溢れます。
今まではバッチリきめた高級スーツの威圧感で部下を震え上が
らせていた上司は、果たしてぶかぶかのアロハシャツといった
いでたちでも、部下になめられることなく、威厳を保ったまま
で秋を迎えることが出来るのでしょうか。
安易にペルソナに頼っていた人にとっては、真の実力が問われ
る、試練の夏になるかもしれません。