2013/5/20
「虫は未来の食糧源である。」
国連食糧農業機関(FAO)によって「甲虫や芋虫、ハチなどの昆虫は、
欧米の消費者が「気持ち悪さ」さえ克服できれば、世界中で環境に
優しい食糧源として活用できるかもしれない」との報告が出たために
昆虫食に関する話題が盛り上がっています。
「昆虫は豊富に存在し、貴重なタンパク源でありミネラル源なのです。
世界人口の3分の1に当たる20億人が、すでに昆虫を食べています。
おいしくて栄養価が高いからです。」
FAOのエバ・ミュラー森林経済局長は記者会見でこう述べています。
水分を除いた100グラム当たりの鉄分は、牛肉が6ミリグラムなのに
対し、イナゴ・バッタ類では8~20ミリグラムに上るそうです。
また、昆虫肉1キログラムを生産するのに2キロの飼料が必要となる
のに対し、牛肉1キロを生産するには8キロもの飼料を要するとの
報告もあります。
「昆虫を現実的なタンパク源として受け入れる際の最大の障壁の
一つは、消費者が感じる気持ち悪さにある」とあるように、虫を食べ
ろといきなり言われたら、多くの人が尻込みするでしょう。
しかし、昆虫食はアジア29国、南北アメリカ23国、アフリカの36国で
普通にされているわけで、虫を食べたからといって人間の体を害
するものではありません。
昆虫食を毛嫌いするのは、人間の防衛本能によるものではなく、
単なる文化的な刷り込みと考えた方がいいでしょう。
株式会社ユーグレナは、マザーズ上場時に比較して時価総額を
10倍以上に上げて注目を浴びています。
株式会社ユーグレナは環境問題、食糧問題、エネルギー問題、
健康問題を一挙に解決するのではとの期待を集めるミドリムシ
(ユーグレナ藻)を大量培養することに成功している企業だから
です。
大人になったことの一つの利点は苦手なニンジンやピーマンを
無理矢理食べさせられることがないことです。
しかし、どうやら今度は、大人でも昆虫やミドリムシが食べられ
ないと生き残っていけなくなる時代がやってくるかもしれません。
「オオスズメバチの前蛹の蒸し物とカイコ蛹の素揚げ」
「カイコの卵ふりかけ ハマしんじょ」
「レモンシャーベットのアブラゼミ・パルメザンチップ添え」
和食の鉄人、道場六三郎さんが作る至高の昆虫料理のメニュー
です。週刊朝日に掲載されました。
盛り付けは芸術的で美しく、きっとおいしいのでしょうが、実際に
目の前にしてためらいなく箸をのばせるかとなると、うーん・・・。
せいぜいイナゴの佃煮あたりから訓練するとしましょう。