大きいことはいいことか? | 店舗探し.comの過去コラム

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2012/8/28

柔よく剛を制す。

と言えば聞こえはいいですが、やはり大きい方が有利であることに
変わりはありません。
オリンピックの柔道ではソウル大会から無差別級が廃止されました。

セアカゴケグモは交尾の最中にメスがオスを食べてしまいます。
ゴケグモの種類は子どもが生まれるときには後家さんになっている
のです。
こちらのメスも、やはり大きいオスの方が好みなのです。

アメリカ、ロシア、中国、イギリス、フランス。

国連の安全保障理事会では大国の常任理事国だけが拒否権を行使
できる仕組みになっています。

実業界はもっと露骨です。
市場を制圧する大企業は、市場のルールを自分たちが有利になるよ
う、周到に変更していきます。

やはり大きいことはいいことなのです。

もちろん例外はあります。

柔道の秋本啓之選手は、2003年、無差別で争われる全国高校選手権
で、66kgと軽量級の選手ながら重量級の選手を次々破って優勝しま
した。

セアカゴケグモの小さいオスは小さいから足が速く、大きいオスが
メスにたどり着く前にさっさとメスと交尾を始めてしまえば、自分の

子孫を残すことができるのです。
サイズよりもスピードが物を言うこともあるのです。

某小国のように、国際社会のルール順守もあらばこそ、核を振りか
ざし、傍若無人に振る舞ってわがままをまくし立てていれば、持て
余した周囲がまあまあと懐柔してくるので、ゴネ得となることもある

のです。

激動の時代が近づいています。

小さくてひ弱な企業は、既成の市場の隅っこに居場所を確保しよう
などとちじこまって遠慮していることはありません。
大きな時代の転換点では、新しい市場を自ら作ることだってできる
のです。
むしろ、身軽で何のしがらみもない小さな企業こそが市場創造には
適任なのです。

自分たちが勝てるルールしか通用しない市場を創設してゲームを

すれば、市場を独占することだって簡単にできるでしょう。
相対的に一番大きいことの有利を最大限に活用して他を圧し、小を
呑込みながら市場に君臨することができるのです。