ガリガリ君がシャリシャリ君に! | 店舗探し.comの過去コラム

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2013/07/28

どうもこのところ、いろいろなものが“溶けて”いるような気がして

仕方がありません。

この暑さでは、好物のガリガリ君もすぐにだらけてシャリシャリ君に

なってしまいますし、アイスコーヒーはすぐにアメリカンになってしま

います。
クーラーのない場所でうっかり寝ようものなら、そのまま体がどろり

と溶けてしまいそうです。

ただでさえ少ない脳みそは既に溶けてしまったのか、ぼーっとする

ばかりで仕事もはかどりません。

瞼は重くなり目の前の風景はぼんやりと溶けていきます・・・。

映画『不都合な真実』は、世界中に衝撃を与えました。
アメリカのアル・ゴア元副大統領のノーベル平和賞受賞のきっかけ
ともなりました。
映画では、地球温暖化によって世界中で山頂の雪や氷が溶けてい
る事実や、グリーンランドや永久凍土のシベリア・アラスカでも氷床

が溶け、海面が上昇する危険を警告しました。
永久凍土もシャリシャリ君になりかかっているというのです。 

先端のSCでは、レディースウェアと混在しておしゃれ雑貨がディス
プレイされています。
それだけではありません。
雑貨に混じってスイーツやドリンクまでもが無造作に並んでいます。
~売場と仕分けできない、ジャンルの溶け合った業態の店が増えて
います。

フロア中央にある客席には、周囲の店で注文した食事を取る人だけ
でなく、持ち込んだ弁当を広げる人がいます。缶ジュース片手に歓談するグループや、パンをかじりながらノートパソコンに向かって仕事を

している人までいます。
売り場と客席と休憩スペースの境界が溶けてしまい、フードコート
なのか休憩所なのかなどという仕切りを外した、緩い空間があるだ
けなのです。

以前の役所では、昼の12時になるとさっと窓口を締めて午後1時まで

は業務を中断していました。
今では、開庁中に窓口を締めることは無くなりました。
休憩時間は仕事時間に紛れ込み混ざり合いました。

いつでもどこにも出現するノマドの増加によって、職場と家庭と公共の

場との境界はぼけてきました。
仕事時間と食事・休憩時間は溶けあって渾然としています。
あちこちと提携、連携してどこか一つの企業に所属しない人たちも
増えています。

輸送や部品の融通などでライバル企業と協力しあうなどということも

一般化してきています。
共同仕入れや輸送、システムの共有まで来れば、そもそも別々の

企業でいることの意味もなくなります。
企業間を隔てていた壁は溶解し、互いの文化は混ざり合って、いずれ

見分けがつかなくなるでしょう。

黎明期にあるネット仮想通貨も基軸通貨になれば相場変動がなくな
ります。
経済ブロックは意味を無くし溶け合って一体化するでしょう。

統一通貨という水脈が世界中に行き渡って秩序ができれば、事実上
国境は意味を持たなくなり、国家が溶けてなくなるのに、そう時間は
かからないはずです。

ジェンダー、人種、貧富・・・。
あらゆる境界線は溶けて、混ざり、あいまいになっていくのです。

・・・うつらうつらの半醒半睡。
溶けかかった脳みそが見せているのは単なる夢か幻でしょうか、
それとも・・・。