2012/7/18
A+B⇒AB
A-X⇒A’
A'+B'+C'⇒D
一体これは何の数式でしょうか?
『ブランドネーム誕生物語』
横井恵子著 中央公論新社
DoCoMo(ドコモ)、au(エーユー)
RESONA(りそな銀行)、IOI(あいおい損保)、
CORDIAL(日興コーディアル)、plenus(プレナス)
XXIO(ゼクシオ)、Λ’(ラムダッシュ)
yorimo(ヨリモ)
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毎日どこかで必ず目にしたり耳にしたり口にしたりするこれらの名前は
すべて、著者の横井恵子さんによって命名されました。
本書は、こうしたブランドネームがどんな試行錯誤や作業で誕生したのかを具体的に解説しています。
冒頭の数式は、造語によってブランドネームを開発する際の方式を
表したものです。
A+B⇒ABは組み合わせ方式。
「シーホーク」(ホテル)=sea(海)+hawk(鷹)
A-X⇒A’は切り取り方式。
「ブリリア」(デジタルフォトポリマープレート名)
=brilliant-nt
A'+B'+C'⇒Dは頭文字方式。
「ドコモ」(DoCoMO)
=【Do】+【Co】mmunications+【Mo】bile phone
ラテン語やギリシャ語、エスペラント語などにヒントを求めてキーワードを導き出す方法もあります。
「丸の内オアゾ」はエスペラント語のoazo=オアシスからの命名です。
その他にも回文や掛け言葉、語呂合わせや会話調など言葉の持ち味を活かす命名法など、様々なテクニックが披露されています。
一方、著者はこうも言っています。
“多角的な視点から「どういう名前が最もその本質を突いているのか」
の検証を繰り返すプロセスこそが、その真髄である。”
社名、商品名、サービス名・・・。
顧客の共感を得る名前をつけることができれば、競合相手との戦いも
有利に進めることができるでしょう。