かき氷とオセロ | 店舗探し.comの過去コラム

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2013/8/21

「覚えるのに1分、極めるのに一生」

ボードゲーム「オセロ」のキャッチフレーズです。
8×8=64の升目で構成された盤面を使う、例のゲームです。
交互に盤面へ石を打ち、相手の石を挟むと自分の石の色に変わり、
最終的に石の多い側が勝者となります。

シンプルなルールのオセロは、しかし、スーパーコンピューター
を駆使してもまだ必勝法が解明されていない、奥の深いゲーム
なのです。

「じゃがいも」「なると金時さつまいも」「アボカド プレッソ」
「和三盆 レモン蜜」 「ベジフル」「さくら」「煎茶白あん(粒) 」

熊谷にあるかき氷の名店「慈げん」のメニューです。
氷はミルク系では純氷を、柑橘系では天然氷を、それぞれ使い分
けています。
しかも前日に冷凍庫から冷蔵庫に移すことで、氷のとげとげしさ
をなくすという気の使いよう。削り器の刃の角度も微妙に調整す
るのだそうです。

「日本一うまい飯」との評判でメディアでもたびたび取り上げら
れた堺市堺区の大衆食堂「銀シャリ屋 ゲコ亭」の「飯炊き仙人」
こと村嶋孟さんが、今月末で引退するそうです。

「料理は素人でも、とことんおいしいご飯を炊きたい」

と、飯炊き一筋で50年やってきました。
村嶋さんの引退後は、株式会社フジオフードシステムが引き継ぎ、
2代目「銀シャリ屋ゲコ亭」として9月にオープンします。
おかずを担当している息子さんに継がせない理由は、

「息子たちには、長年作ってるそのおかずの匂いが手に染み付い
 てしまっている。その手で米を研がす訳にはいかない。」

単純そうに見えるものほど、実は奥が深く、たとえ一生を費やし
たとしてもついに極めつくすことはできないのかもしれません。

石を交互に打つ。氷にシロップをかける。米を炊く。

どんなに単調そうに見える仕事でも、工夫を積み重ねれていけば、
いつか第一人者と呼ばれるようになれるかもしれません。
そういえば、草履取りから天下人となった人もいましたっけ。
退屈だから漫然とこなしているルーティンワークにも、もう一度
真剣に向き合ってみようかな、と思ったことでした。