悲観楽観 | 店舗探し.comの過去コラム

店舗探し.comの過去コラム

会員様向けメルマガに掲載された過去のコラムを掲載しています。

2010/09/26

 経営者は悲観的な人がいいです。

売上が低迷して資金が底をついてしまうのではないか、従業員には裏切られてしまうのではないかといつもびくびく心配しているべきなのです。そして、もしそうなったらどう対処するのかを、何度もシミュレーションしておくのです。
こうして備えておけば、不幸にも心配が現実のものになったとき、シミュレーション通りに粛々と実行ができて、事態をうまく切り抜けられるのです。

経営者が悲観的であることは、堅実で隙の無い企業とするために必要な態度なのです。

 経営者は楽観的な人がいいです。

先の見えない分岐点では、いくら考えても正解が見つかるわけではありません。
自分は強運の持ち主だ、必ず神様が味方してくれると無邪気に信じて、自信満々、堂々と進む。
すると、傍から見たら深刻に見える事態に遭遇しても、神様がちょっとした試練を与えているんだろうくらいに考える事が出来るので、容易に諦めてしまうことがありません。

何故って、神様を味方につけた自分が、最後には必ず勝利を勝ち取れると確信しているからです。

経営者が楽観的であることは、企業が決して諦めない粘り強さを身に付けるための秘訣なのです。

 経営者は細心な人がいいです。

現場で働くパート社員のため息ですら敏感に感じ取れるデリカシーがあれば、心配りは隅々まで行き届くのです。
商品の安全性の確保や、かゆいところに手が届くサービスを実現するためには、ディテールを大切にする態度が必要なのです。

経営者が細心であることで、企業の好感度は上がるでしょう。

 経営者は大胆な人がいいです。

社会や経済は、普段活動している狭い世界で感じているよりも、実際にはもっと早く大きく動いているものです。
同じ空気を吸っている仲間達の多数意見にいつも合わせてばかりいたら、競争に後れをとってしまいかねません。
大局観を以って、人の行かない荒野を切り開く大胆な決断も、時に必要なのです。

大胆であることが、企業を勢いづけ、躍進を演出してくれるのです。

 経営者はリアリストがいいです。

今日の困難を切り抜けなければ、明日を無事に迎えることはできません。
あるべき論や言い訳の前に、事態を打開する具体的な方策を瞬時に実行しなければならないのです。
緊急時でも、目の前の現実を受け入れて即座に柔軟に対応できるのは、現実主義者なのです。

経営者がリアリストだと企業の人心は安定します。

 経営者はロマンチストがいいです。

夢やロマンは気力の源、エネルギーです。
明日への希望が大きければ大きいほど、従業員の士気は高まり、今日の生産性も向上するでしょう。

経営者がロマンチストだと、企業は明るくなります。

悲観的にして楽観的。
細心にして大胆。
リアリストにしてロマンチスト。
鬱にして躁。
陰にして陽・・・。

正反対の顔を、アクセルとブレーキを踏み変えるように的確に使い分けることができる。
そんな経営者を戴く企業こそが、覇権を握り、真の勝者となるのでしょう。