トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラー | 店舗探し.comの過去コラム

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2011/9/5

「トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラー」

世界一辛いと認定されたトウガラシの名前です。
「ハバネロ」の約3倍も辛く、その辛さは‘146万スコビル’にも
なります。
「スコビル」は辛さの単位で、“何倍の砂糖水で薄めたら辛さを
感じなくなるか”を表わします。
1,460,000倍の砂糖水で薄めなければ消えない辛さなどとても想像
がつきません。

そもそもトウガラシは何故辛いのでしょうか。
動くことの出来ない植物は動物を介して生育圏を広げることになり
ます。
他の動物のように種を歯ですり潰してしまうことのない鳥類はトウ
ガラシにとって最適な媒介者なのです。
【辛さ】は動物にとっては不快なものですが、鳥類は辛さを感じる
器官がありませんので平気でトウガラシを食べてくれます。
トウガラシの辛さは、子孫を無事に残すための戦略だったのです。
以上は先日の『いのちドラマチック』(BS-NHK)からの受け売りで
す。

意中の鳥にだけ好かれたい一心で、他の誰からも嫌われていいから
と、辛さを身にまとったトウガラシには、まさに我が子の幸せを願
う強い執念を感じます。

誰にでも好かれたい、よく思われたいと願うのは当然のような気が
しますが、時と場合によるのかもしれません。
新規事業でも、皆に好かれようとする八方美人なプランは失敗に終
わることが多いようです。
ターゲットを明確にして訴求することで、企画のエッジは立ち、強
烈な個性は輝きますが、引き換えにアンチファンが出来ることも覚悟
しなければなりません。

いったい‘何スコビル’の辛さで国難に臨むことになるのか。
“どじょう”の真価も問われることでしょう。