第534号より | 店舗探し.comの過去コラム

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2011/8/22

以下は、松下電器産業 終身客員で、東方電機(のちの松下電送、
現・パナソニック コミュニケーションズ)代表取締役だった木野
親之さんの講演を紹介した、「みやざき中央新聞」からの孫引き
です。

“松下幸之助は「マーケットは自ら作るものだ。与えられるもの
 でも、奪い合うものでもない。未開の原野を切り開くものだ。
 田を耕し、肥料を入れて、手を入れて、はじめて出来るものだ」
 と言っています。
 だから、スーパーの社長が、近くにある別のスーパーの値札を
 毎日調べて自分の店もその値段に合うようにするというのは、
 とてもつまらないことなのです。努力せずに値段だけで勝負し
 ようという考え方は、経営者の風上にも置けません。
 ・・・事業というものは「できるかできないか」ではなく「儲
 かるか儲からないか」でもなく、「やるべきかやらざるべきか」
 「この仕事はうちの会社でやる仕事か、やってはいけない仕事
 か。これで意思決定をしろ」ということなんです。”

マーケットは縮小し、あらゆる既存のパラダイムが変わろうとし
ています。
不安定の中に垣間見える目先の小利益に目を奪われて、ややもす
ると、すばしこく抜け目ない振る舞いに気が行きがちになるかも
しれません。

しかし今こそ、「変化に乗り遅れない」ために、「変化の先取り
をする」という目端を利かした考え方をするのではなく、「自ら
変化を起こす」という気構えで事業に取り組んできた、“松下”
の真髄を手本にすべきではないでしょうか。

変革期には、どんなに小さな零細企業であっても、格調高く、胸
を張った大きな心構えを意識しなければなりません。
激動の時代の行方を決めるのは、大義を掲げたベンチャー企業に
他ならないのですから。