世の中は「理屈」だけでは成り立たないプラスマイナス振り回されても
わかります、この話。
いや、わからないけど。
耳にいい、優しい波の音。
優しさに釣られて、波に近寄る。
思わぬ勢いの波に気圧されて、離れる。
ふたたび耳にいい、優しい波の音。
ふたたび優しさに釣られて、波に近寄る。
ふたたび思わぬ勢いの波に気圧されて、離れる。
みたび耳にいい、優しい波の音。
みたび優しさに釣られて、波に近寄る。
みたび思わぬ勢いの波に気圧されて、離れる。
(中略)
人生がしばしば波にたとえられる理由は、ここら辺にあるのだろうか。
優しくて、怖くて、でも優しくて、怖くて(中略)
惹き付けられるけど、離れたくて、惹き付けられるけど、離れたくて(中略)
怖い思いを必ずする。
そうわかっているのに、どうしても離れがたい。
「理屈」じゃないんだ。
大海の磯も轟に寄する波割れて砕けて裂けて散るかも
源実朝さん
荒波をけんけんぱして波の花
ハイジさん