ジローさん・YASSさんラジオ(2020年6月2日) | IN THE WIND

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オフコースのドラマーだった大間ジローさんがパーソナリティを務めるFM秋田の番組 大間ジロー J's NEXT で6月2日の放送にYASSさんこと鈴木康博さんがゲスト出演。録音はしていたけれど、いろいろあって日曜にやっと聴いてみたら、オフコース時代の話がいろいろ出てて、しかもとっても興味深いやりとりもあってビックリしたので、しっかりと記録しておく。この回の放送は Radiko の有料プレミアム会員なら9日までタイムフリーで聴けるはずなので、気になる人はぜひチェックを。

 

O)この自粛期間中、実は私、昔の、私が1976年に入ってから78年、79年ぐらいまでのPAアウトをね、YASSさんけっこうあるんですよ、実は。これをけっこう聴いてたら、めっちゃくちゃ上手いっすね、はっきり言って
Y)上手いよね
O)俺たち上手いなぁと思ってね
Y)オレもね、時々ね、知り合いからライン録りあるよって聴かされるんだけど、これ何、何十年も前もの?って、ちょっとびっくりするぐらい、すごいちゃんとバランスもよくできてんだよね。演奏もしっかりしてて

O)FAIRWAYツアーでオレが途中離脱したでしょ。それでね、離脱する前の島根の音源と、それから離脱後のね、あれはリンゴさんか向山哲がやってくれたんでしょ、そのね、四日市の音源を聴き比べてみたの。オレも嫌な奴だなと思って
Y)また嫌な奴だよね、ホントに
O)「この空にはばたく前に」あたり、いや、よく彼らやってましたよ
Y)自分の自慢じゃないの?
O)自分の自慢じゃなくて、ホントに。よくコピーしてくれたなと思って。それでね、なんか息遣いがね、例えばYASSさんとか仁さんが彼らをサポートしてる、気遣っている息遣いがわかったんですよ

 

Y)いや、やっぱりね、オレも「LIVE」(昨年発売の3枚組のライブアルバム)編集するときにね、メンバー一人ひとりの音をやっぱ聴くわけですよん。で、すごい一生懸命オレに合わせて、やってくれてるわけ。それがね、もうなんかね、ひしひし伝わってくるのね。それ、なんかやっててね、やっぱりサポートしてくれて嬉しいなって、改めて思い直しましたね。それでね、「LIVE」の一番最後に「心の言葉」っていうね、新曲があるんですけど、それがね、心の言葉って、ありがとう、っていう言葉がその心の言葉ってことなんだけど、それでみなさんへの感謝の気持ち、メンバーへもそうだし、スタッフへもそうだし、お客さんへもそうだし、改めてここで言っとかないとなと思ってできた曲なんですよ
(「心の言葉」オンエア)


O)YASSさん、言い忘れましたけど、オフコースデビュー50周年、おめでとうございます。ホントにすごいですね
Y)ねぇ、50年はちょっとね。改めてびっくりしてるんですけど
O)その節目の2020年なんですが、ユニバーサルミュージックからオフコース・コンプリートシングル・コレクション、明日発売。早々と私のところには来まして、今聴いてる最中なんですがね、YASSさん、デビュー曲から3曲はすごいです。
Y)3曲はね、自分たちの曲じゃないし、もうなんかやらされている感じでしょ。作家の先生がいて、先生って言ったって、加藤和彦さんとかね、それから東海林修先生とかに、お世話になってますけど、あのへんはね、オフコースどうなんだろうって感じの、なんだか方向性のない、でもおもしろいっちゃおもしろい

O)そっからですね、いわゆるオフコースのオリジナル路線にいくわけですが、初期の方の、例えば「のがすなチャンス」とか、僕が相当コピーするのに苦労した「新し門出」、あのへんはめっちゃくちゃブラックミュージックで、もうしびれたましたね
Y)あぁ、ね、やっぱり、あのへんはなんか、とにかく自分がおもしろいと思ったものは何でもやっちゃえっていうね、オフコースの色合とかなんとかそんなの関係なく、まだそういうのないころですから、とにかくおもしろいと思ったことはやっちゃえと、コピーでもかまわんみたいな、そういう精神がそのころ息づいていますね

 

I)苦しかったこともあった?(番組のジローさんの相方、石川文子さん)
Y)それはもちろんね、できない、できない苦しみですよね、どうしたらいいんだろうっていうところはもちろんありましたけど、今思うと、あのホント新しいこと、自分にとっての新鮮なことを追い求めているから、今思うとそんなに苦しいってか、楽しかったですよね。それで、ジローなんかと一緒になって余計なんか、できたらすぐみんなでリハーサル室行って、スタジオ行ってそれ試して、「これダメ」「あれダメ」って言われて、それもねメンバーに言われてね、「これオフコースに合わないから」みたいなで、ずいぶんボツった曲いっぱいあるし、そういうのを考えるとね、今考えると楽しかったなと思いますよね
O)一番心に残ったシングルは
Y)シングル?オレあんまり、シングルってだってずっとB面人生って
O)いやいや、「ロンド」があるじゃないですか
Y)「ロンド」はそうなんだけど、いやまぁ、「ロンド」は思い出には残っている曲ですよね。まぁ、ライブでもやりますね、時々。なんか、やっぱり「愛を止めないで」とか「さよなら」とか作ってたあたりが一番、なんかみんなの力がワァーッと一つになったような感じしますよね。「愛を止めないで」なんて特に、みんなで作り変えて、武藤さんね、ディレクターも一緒になって、なんかああだ、こうだやってやっと出来上がってね。「愛を止めないで」なんて新しいギター買って、新しいエフェクター買って、それでやっとできたみたいな感じだったしね

 

I)今聴いてまったく後悔ないですか
Y)いや、それはあの、出来、不出来もちろんあるんでね。出来、不出来っていうのはみんなには別に言わないけど、「もっとこうすればよかった」「ああすればよかった」は各曲にあるからね、後で聴いても。心残りはそれぞれにやっぱりあるわけですよ。それはそれでね思い出として残っているわけだから、それはそれでいいと思うんで
Oアルバム制作でいよいよ終盤になってくると、Aチーム、Bチームに分かれて
Y)そうですね
O)Aチーム、小田・清水で、Bチーム、YASSさんと大間ジローチームで
Y)詞できなくてジローに頼んでね
O)いやいやいや、松尾はプラプラしてましたよね
Y)そうだね
O)思い出は尽きないんですよ
Y)はいはい、はいはいって軽いですけど、いろいろありましてね

 

O)オレなんかYASSさんからレコードセレクション、YASSさんのコレクション借りないと、興味がロック一辺倒で終わってたのがやっぱりYASSさんのレコードコレクションからですよ、ブラックミュージック、スティービー・ワンダーからクロスオーバー、フュージョン含めて
Y)フュージョンねぇ、これからの、当時のね、オフコースにとって、これからのサウンド展開っていう意味では、やっぱりやっていかないといけないみたいなところがありましてね
O)ホント大事な時期、YASSさんからすべてリズム、音楽をね、教えてもらったしね、レコーディングのやり方とかね、私は感謝してるんですよホント。やっぱり音楽の先生だなっていうね、自分のね、思っています


というわけで、久々にYASSさんの口からオフコース時代の肯定的な話が聞けてやっぱりうれしい。YASSさんの音楽的基盤を作ったのだから当然と言えば当然だけど、「愛を止めないで」「さよなら」あたりが一番充実していたかのように語ったのは意外だった。「さよなら」でオフコースの小田さん色が一段と強まり、YASSさんの脱退につながったことはYASSさん自身が語っているだけに、ホント意外だった。

 

それにしても、「愛を止めない」で買ったギターはなんだろう?。NHKの「若い広場」で放映された1980年2月の武道館の映像では、「愛を止めないで」の演奏には GIBSON L5-S を使っていて後年から今もYASSさんのトレードマークである IBANEZ AR ではなかった。新しいエフェクターは OVER ツアーまで使っていた MXR のコンプレッサーとかディストーションとかかな、と想像が勝手に膨らんでいく。


ジローさんもYASSさんと話すのは3年ぶりぐらいらしいけれど、YASSさんが引っ込む直前の微妙な会話が気になる。ジローさんが 再会をさせていただきたいと思います と言ったのに対し、YASSさんは はい とだけ答えた。ジローさんとして、ソロアーティストとしてやプライベートで再会するという意味だっただけなのかく、オフコースとして「再開」という意味を込めたのかどうか。

 

さらに番組の終わりにジローさんは なんかやろうかなっていう話はちょっと、僕がしようかなって思っていた矢先なんで、みなさん、まぁ、それはわからない、今年はね と言っていた。ジローさんはなにか策を秘めているのだろうか、気になってなってしようがない。

 

【7日の備忘録】

休肝日2日目。朝=肉うどん、リンゴ、昼=アサリとブロッコリーのオイルソーススパゲッティ、夜=豚バラとキャベツのレンジ蒸し。体重=60.2キロ。