子どものことを子どもにきく | しょうひかの時々日記
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- 杉山 亮
- 子どものことを子どもにきく
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こないだ仕事帰りにふらっと本屋へ立ち寄り、「何かおもしろそうな本はないかな~?」と歩いていたらこの本が目につきました(毎回購入するわけではないけど本屋さんでフラフラするの好きです)。
- 著者の杉山亮さんは保育士→幼稚園教諭→おもちゃ作家という経歴の持ち主で現在は作家として(児童書)活躍されています。
- この本は、息子の隆さんを杉山さん自身が3歳から10歳まで8年間インタビューした記事をまとめたものです。
- 子供と話をしていると、時々面白い表現をしたりしてつい笑っちゃう、ということありますよね。「これはきっとおもしろいに違いない!」と思い、即購入決定。
- 第1章の「<三歳の隆さん>神を語る」は読んでいて微笑ましいです。「夜眠れないときに何してるの?」との問いかけに大真面目に「神様に体操を教えてもらってる」という答がかえってきたり、意外性の連続です。でも、きっと彼には神様の姿が本当に見えるんでしょうね。
- 続く第2章「<四歳の隆さん>仕事を語る」では少し成長した隆さんの様子がうかがえます。将来パイロットになりたい彼は「飛行機に乗るにはどうすればいい?」の問いかけに「まず、飛行機作らなくちゃね」と答え、それに続く質問に自分の持っている知識を総動員して答えていきます。もちろん正解ではないのだけど、子供っていろんなことを考えているんだなぁ、と感心させられます。
- ・・・とこんな風に全部紹介していくとキリがないので続きは是非読んでいただきたいのだけど、最後まで読んだ感想としては「おもしろい」だけではなく、「色々と考えさせられる一冊」だということ。
- 回を重ねるにつれ、大人と充分に会話できる年齢になってきたなぁ、と隆さんの成長振りが感じられるのだけれど、著者の杉山さんが書いているように「あるものを獲得する分、あるものを失ってしまう」んですよね、大人になるってことは。もちろん、それが悪いとかじゃなくて人間として当然のことなんだけど、ある種の寂しさも感じてしまうのですよね。
- 自分の子どもにもこんな風にじっくりとインタビューしてみるとどんな言葉が返ってくるんだろう、なんてこと考えながら読むのもいいんじゃないでしょうか。