7月3日(水曜日)、今朝は明るい曇り空の中目黒上空。天気予報の情報が確かなら、午後からは久々に梅雨の晴れ間がのぞくのではないでしょうか?
とは言え、晴れたら晴れたで暑くなりそうですけどね
さて、ここ1~2週間感じていたことなんですが、最近インバウンド観光に訪れる方々が少し減ってきているように感じるのは僕だけでしょうか?
というのも、いつも仕入れに出掛ける築地場外市場、毎回朝早くから多くの外国人旅行者でごった返しているんですよね
場外市場で人気のホルモン丼の『きつねや』さんや、ラーメンの『若葉』さんなどは早朝からすでに行列で、僕が豊洲市場から戻って来る頃には「もうこれ何時間待ちなの?」というくらい長蛇の列ができています
ところが、関東地方が梅雨入りしたくらいから気のせいかその行列に陰りが見えているような気がするんですよね
『若葉』さんでラーメンを食べているお客さんは数人、待ちはゼロです
その奥の『きつねや』さんの待ちは2~3組(?)、いつものこちらのお店の状況からしたらほぼ無いに等しいくらい
なんとなく寂しい気がしてしまいます
一本奥に入った路地(『すしざんまい』さんなど海鮮系のお店が軒を連ねる路地)にはそれなりに多くの外国人の姿はありましたが…
朝早く、お天気は曇り空とは言えすでに暑いですから、こんな時に熱々のモツ煮丼やラーメンはさすがに観光目的でもあまり食べたくないのかな?なんて思ったり…
あるいは、海外の日本への旅行のガイドブックなどに「日本への旅行では6月から7月上旬の“梅雨時”はムシムシ暑いうえに雨が多いから避けた方が良い」なんてお薦めしてないのかも?なんて思ったり…
なんとなく気のせいか、その他のエリアの街を歩く外国人観光客らしき人達も一時に比べると少ないように感じてしまう僕であります
円安で勢いづいた日本への旅行がもう終焉を迎えた?とは思えませんけどね
パリオリンピックも近いので、とりあえず日本への旅行は控えて、オリンピックの期間はパリへ行こうと考えている方もいるんでしょうか?
そんなことを考えていたら、なんとなく我が天雅の外国人のお客様のご予約も一時に比べると少し少ないような気がするのは気のせいですかね?
インバウンド観光に異常あり
そんな中、先日都内の某有名ホテルのコンシェルジュの方から予約に関して問い合わせがありました。
コンシェルジュ(以下コ)「今当ホテルにご宿泊のお客様が天雅様へのご予約をお願いしたいと言われているのですが、来週のどこかで3名様のご予約が可能な日はございますか?」
僕「火曜日か土曜日なら今のところは大丈夫ですよ」
その後もろもろのやり取りがあって、火曜日にご来店されることが決まりました。
僕「それではご来店くださるお客様のお名前をよろしいでしょうか?」
コ「はい。えー、ミスター…マリック様です」
僕「」
ミスターマリックと言えば、言わずと知れたあの「来てます!来てます!」と一時期“ハンドパワー”で一世を風靡した超魔術のあのお方
と、一瞬頭をよぎったのですが…
コ「MR.マリック〇〇〇様です」
僕「あぁ、はい…マリック〇〇〇ですね」
というやり取りを経て、昨日ご来店くださったマリック様のご家族。
日本への旅行で、ミシュラン星付きのお店で日本料理、天ぷらが食べられるとテンション高めのお父さん(マリックさん)と、ややお疲れ気味(?)の奥様、息子さんの3名様でした
マリックさん御一家はインド出身で、今はアメリカワシントンD.C.に在住とのこと。
昨日は浅草で様々な観光をし、相撲茶屋では相撲タレントと組み合ったり、写真を撮ったりと楽しんだご様子でした
料理が始まると見慣れない日本の食材に興味津々でいろいろ質問してくるお父さん
お疲れ気味に加え使い慣れないお箸に四苦八苦し、早々にフォークを希望した奥様
さらに、日本料理なんて全く興味ないんですけど…とシラケきった感じの高校生くらいの息子さん
言葉のコミュニケーションもままならず、三者三様のテンションに僕も少し対応に困りました
なんとなく奥様と息子さんは、大張り切りのお父さんに半ば無理やり(?)連れて来られたといった感じでしょうか
それでもなんとか楽しんでもらおうと、お父さん中心にやれることはやりました
そんなお父さん、ネットで僕の事をいろいろ調べてきてくれたようで、「天ぷらはお父さんに習ったのですね」とか「もう長い間ミシュランの星を取られているんですね」などと質問もいくつか飛んできました
奥様はトウモロコシの天ぷらが大いに気に入ってくれたようで、お代わりをしてくれましたが、息子さんは日本の焼き肉やラーメン、あるいは回転寿司とかの方が興味を持って食べられたんじゃないですかね
出来ることならご来店くださる全てのお客様に楽しんで食事をしてもらって、我が天雅でのひとときを良き思い出にしてもらいたいと日々思っておもてなししているわけですが、国籍が違い、言葉や食文化、価値観が違うとなかなか難しいものでもあります
それでもお帰りの際にはマリックさん御一家と笑顔で写真撮影し、喜んでいただきました
そんなマリックさん御一家はこの日最後のお客様だったので、テンションマックスのお父さんを天ぷらカウンターの中に呼んで、天ぷらを揚げるポーズで一緒に
大変喜んでもらえました
日本旅行の良い思い出になったかな?
日本のお客様はもちろん、インバウンドの方々にも楽しんでいただけるように、今後も精一杯のおもてなしをしていきたいと思います