世間の片隅で<超然>と生きる人! | 天恍のブログ

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九星気学・算命学・タロット・イーチンタロット・アセンションカード・数秘術
未来を開く鑑定をいたします!

 自然の摂理で後1日過ぎれば(本日は夏日の5月29日・夕刻)6月。

 1年を2等分すれば、早や今年の前半が後ひと月で終わろうとしています。

 こんにちは。あなたの心を希望へと繫ぐ<運命の調律師・占術家の天恍>です。

 今年の年頭に立てた<目標>などは、上手く実現できていますでしょうか。順調にいっていれば良し。今一つ、という方はリーニューアルする<軌道修正>の時期。

 <夏空>に向けて、いろいろとプロセスを一考する時期。焦らず、慌てず、マイ・ペースで寅年の後半に向けて歩んで参りましょう!

<占法>=九星気学、算命学、タロット、手相、イーチン・タロット、サイ

       キック・タロット、アセンション・カード、数秘術、オラクル・

       カード他。

◎<天恍>6月の鑑定予定!

☆「千葉そごう」本館9階。毎週!<火曜日>=5

          月31日、6月7日、14日、21日、28

                      日。

◎場所=JR総武線&京成「千葉」駅。中央口下車。徒歩1分。

◎☎案内=043-244-3657

☆「アルカキット錦糸町」10階。毎週!<水曜日>

        =6月1日、8日、15日、22日、29日。

◎場所=JR総武線&半蔵門線「錦糸町」駅。北口下車。徒歩1分。

◎☎案内=03-5608-6701

☆「スカイプラザ柏」地下1階。毎週!<木曜日>

         =6月2日、9日、16日、23日、30日。

◎場所=JR総武線&常磐線&アーバンパークライン「柏」駅。東口下

      車。徒歩1分。

◎☎案内=04-7164-7413

☆「東武百貨店船橋店」本館3階。毎週!<土曜

        日>=6月4日、11日、18日、25日。

◎場所=JR総武線&アーバンパークライン&京成「北口」下車。徒歩

       1分。

◎☎案内=047-425-3670

☆いずれも「開運館E&Eのブース」で、皆さまのご来館をお待ちして

 おります。また☎ご予約いただけますとお時間の無駄なく、スムーズ

 に鑑定をお受けすることができます。

 あなたの心に虹を架ける鑑定師!

◎<月恍>6月の鑑定予定!

<占法>=タロット、手相、数秘術、アセンション・カード、ルノルマン

        カード、オラクル・カード、レイキ他。

☆「スカイプラザ柏」地下1階。毎週!<月曜日>

     =5月30日、6月6日、13日、20日、27日。

◎場所=JR総武線&常磐線&アーバンパークライン「柏」駅。東口

      下車。徒歩1分。

◎☎案内=04-7164-7413

☆「アルカキット錦糸町」10階。毎週!<土曜日>

            =6月4日、11日、18日、25日。

◎場所=JR総武線&半蔵門線「錦糸町」駅。北口下車。徒歩1分・

◎☎案内=03-5608-6701

◎いずれも「開運館E&Eのブース」で、皆さまのご来館をお待ちして

 おります。また☎ご予約いただけますと、お時間の無駄なく鑑定をお

 受けできます。

☆「占い館フロンティア」アクロスモール新鎌ヶ谷店2階。

   毎週!<木曜日>=6月2日、9日、16日、23

                                    日、30日。

   ヘルプ出演<火曜日>=5月31日。

◎場所=アーバンパークライン&新京成「新鎌ヶ谷」駅。中央口下車。

      徒歩1分。

☆℡案内&ご予約=03-3834-8439(予約受付時間=

                             (am10:00~pm18:00)

伝奇時代小説:第127回/著・天恍

「そして小次郎の想い」

<佐々木小次郎/京都波浪編:

                最終章>

 

 矢羽根源吾の眼は狂人のようだな、と小次郎はその狐目を正面から見据えた。獰猛な<蛮勇>だけが己を奮い立たせている。

 小次郎の眼が<氷>の如く冷やかに細められた。

 こ奴の自信はなんだ。気に食わん。我ら二人を相手に回して、この静けさはなんだ。気に食わん。

 俺の無双の鎌槍と短槍で貫いてやるッ。矢羽根言語の眦が異様に吊り上がった。

 左回りに動いていた鉄堂右近が右近の様子に<如何ん。焦るな、源吾>と、心の中で叫んだ。

 瞬間。

 源吾が脱兎のごとく小次郎目掛けて突進した。あたかも烈風と化して。鎌槍が先鋒となって、小次郎へ一直線に突き出された。

 左手(ゆんで)の鎌槍が小次郎の首を右手(めて)の短槍は、小次郎の心の臓を。鎌槍で首を斬り飛ばし、短槍で胸を貫く。

 が、小次郎の動きは旋風のように凄まじい速さであった。

 全身を弓のようにしならせると同時に、目にも止まらぬ速さで三尺一寸の大太刀を左に抜き上げ、瞬時に逆袈裟で、目に残像を残すほどの楕円を描いた。

 

 左手(ゆんで)の鎌槍が肘から空中高く飛び、右手(めて)の短槍は、足元の砂地へ切り落とされていた。

 返り血を浴びる間もなく、小次郎は身体を一閃させた。

 矢羽根源吾が驚愕の眼差しを見開いたままに、後ろへ倒れかかる姿を背にして、小次郎は鉄堂右近の正面へ向いていた。

 向いただけではない。

 小次郎目掛けてこちらも突進しようとした鉄堂右近は、思わず小次郎の技前にたたらを踏んでいた。

 既に勝負はそこでついた、と言っていい。

 一瞬のためらいもなく、振り向いた小次郎の全身は一気に鉄堂右近の脇を奔り抜けていた。

 鉄堂右近の自慢の<抜き打ち>は鍔元三寸を抜きかけたままに、胴田貫もろとも斬り折られ同時に鉄堂右近の左わき腹が深々と斬り裂かれていた。

 兄者っ、と吉岡伝七郎。思わず全身の血が身震いを起こしていた。

 吉岡道場の伝七郎は兄よりも腕が上、と評判される男が、である。

 うむ、と吉岡清十郎。

 これは聞きしに勝る。道場で観るのと、真剣勝負の小次郎を見るのは大違い、と清十郎は唖然としていた。

 正に古流として伝統を守って来た我らの<流儀>とは異なる。

 まるで<舞>にも見える小次郎の身体の撓やかさであった。

 小次郎は残心のままに倒れた二人を見据えていたが、三尺一寸の長太刀に血振りをくれると懐から懐紙を出し陽の光にきらめく刃をぬぐった。 

 背に涼やかな鍔鳴りを残して太刀を納めると、清十郎と伝七郎に微笑した。

 京都盆地の早朝に渡る夏風。卯の刻過ぎの涼風が、爽やかに果し合いの場を通り抜けた。

 伝七郎。鉄堂は<居合>が得てとみたが、なんとも凄まじき小次郎殿の腕前よのう。

 正しく、と魂を抜かれたような心持で応える伝七郎であった。

                                    (つづく)

 小川洋子さんの「ことり」を読み終えて、今年の読書で一番の感動を覚えました。

 成長の途中から人間の言葉から周囲には理解できない言葉を喋り出した兄。その兄は<小鳥>の言葉には理解を示して、小鳥を見る事に飽きない。

 弟だけが兄の話す言語と小鳥に関心を示す兄を支える。

 芥川賞を受賞している小川洋子さんは「博士の愛した数式」で世間的にブレイクしたのは、周知のところ。

 天恍はそんな前知識も皆無に書店でこの本をてにしましたが、読んで唸りました。

 自閉症とでもアスペルガーとでも<心理>的な病巣が想像されますが、作者はそれを具体的には描かない。

 近所の幼稚園にある小鳥の小屋を見続ける事を日課にしていた兄。

 その兄の世話をし、亡くなった後も小鳥小屋の世話を無償で続ける主人公の弟。

 積極的な世間づきあいはできず、ひとり静かに社会の片隅で生きる人。

 特に複雑で孤独の深まる現代で、社会に関わらず、関わられず生きていく人。生きざるを得ない人。

 こういう<世界>にスポットを当てる作者の繊細さに感動しました。

 帯の芸術選奨文部科学大臣賞(文学部門)受賞作品のコピーは、伊達ではありませんでした。

  では、では、また来月。お元気で。