*実りの<秋> | 天恍のブログ

天恍のブログ

九星気学・算命学・タロット・イーチンタロット・アセンションカード・数秘術
未来を開く鑑定をいたします!

 

 

 

◎皆さまお元気でしょうか。

 本日は8月29日。薄曇りですが気温31度ということで、TVでは<熱中

 症注意報>が流れています。

 あと数日で8月も終わり、いよいよ<秋>の到来ですね。

 こんにちは!あなたの心を希望へと繫ぐ<運命の調律師・占術家の天恍>です。

 仕方のないことですが、昨年以来コロナ禍で、今年も<夏らしい>世間のお祭りや花火、海水浴、夏山登山、など、いわゆる<夏らしい>ことができない、あるいは見られないままに終わってしまい、なんだか<静かな夏>というか<茫然としたまま>過ぎていく夏、という感が否めません。

 

 が、そんな中でも映画好きの天恍。忙中閑ありの中、早起きして有楽町はシャンテシネで公開されている「すべてが変わった日」(2021年:公開中)を観にいきました。久々に映画らしい映画を観た、という気がしました。

 とても充実した時間が持てました。

 映画は30年間<保安官>を務めたケビン・コスナー(66歳)と妻のダイアン・レイン(56歳)が悠々自適の老後生活を送っていた時に、息子の落馬事故死から、物語に変化が生じていきます。

 

 その死んだ息子には妻と子ども(彼らにとっては孫)がいたのですが、その妻が再婚することにより、子ども(孫)ともどもかつてお嫁さんだった女性は再婚相手の元へ去ります。

 が、この再婚相手の家族がとんでもないDV嗜好の一家。中でも家長となる姑が、言葉であれ体罰であれ<暴力>を容認する異常な人。

 米国映画によくある、地方での<国家の決め事>よりも<俺が掟>だという、実に封建的で悪習に満ちた家族の生態そのもの。

 孫を見たさに町で見かけた夫婦の姿。それは孫と嫁に公然と暴力を振るう再婚相手の夫の姿でした。

 これを見て、ダイアン・レインがケビン・コスナーと共に率先して<孫を暴力から取り返そうとする>お話です。

 女優のダイアン・レインさんは「リトル・ロマンス」で子役デビューしたころからのファンで、その後「ストリート・オブ・ファイヤー」など歌姫のロック・シンガーの役も当たり役となり、5年前の実年齢50歳ごろに演じた「ボンジュール、アン」でも実に素晴らしい熟女を演じていました。

 今回も実年齢56歳そのままに、若い頃と落差の無い良い年齢の重ね方をしていて、相手役のケビン・コスナーともども<いぶし銀の夫婦役>という言葉がピッタリハマっていました。

 

 何気ない二人の所作が長年連れ添った<夫婦>の情愛をしっとりと

感じさせてくれる、とても落ち着いた<オトナ向け>の映画ではありました。

 但し映画はそれだけでなく、恐ろしいバイオレンス・シーンも出てきますが、こういう<熟年>を主題にした映画が少ない昨今だけに、とても貴重な作品だと思います。

 観客も圧倒的に高齢者の方たちでした。

 天恍も開館30分前に近くのカフェでゆっくりと珈琲を楽しみ、周囲の風景を窓ガラス越しに眺めながら、銀座周辺を闊歩していた懐かしい青春の日々を回想する時間が持てました。

 この一か月に5冊以上の本を読みましたが、中でも貴重だと思ったこの1冊。

 「ポーの一族」で著名な少女マンガ家のレジェンド萩尾望都さん。天恍とは1歳違いの1949年生まれの同世代人。それだけに何かと関心があり、彼女の動向には注目していました。

 今回文庫化された「私の少女マンガ講義」の凄いところは、萩尾望都さんだけの少女マンガ論ではなく、彼女以前、また彼女以降の<少女マンガ家>たちの歴史を正確に客観的に<論評・分析>していることです。

 自分史となる<回想録>を敢行する人は山ほどいますが、自分自身も競争の激しい<少女マンガ>の世界に身を置きながら、これほど冷静に<少女マンガの流れ>を的確に語った本は他に例を見ません。そういう文化的な意味でも、とても貴重です。

 天恍は子どものころ<赤胴鈴之助><まぼろし探偵><鉄人28号><鉄腕アトム>といった少年マンガを見て育った世代ですが、従姉や従妹も周囲に大勢いましたので「りぼん」「なかよし」などの少女マンガもお互いに回し読みしていた経験から、この「~少女マンガ講義」の仲にも出てくる牧美也子、わたなべまちこ、水野英子などの作者名も懐かしく拝見しました。

 お勧めです。

 実りの秋、間近です。心身ともに充実させましょう。

 冷えたサイダーが美味しい。

◎<天恍>9月の鑑定予定!

◎<占法>=九星気学、算命学、タロット、手相、サイキック・タロット、

         イーチン・タロット、アセンション・カード、数秘術、ルノル

         マン・カード、オラクル・カード各種。

◎毎週<火曜日>=8月31日、

    9月7日、14日、21日、28日。

「千葉そごう」本館9階。

◎場所=JR総武線&京成線「千葉駅」中央口下車。徒歩1分。

◎℡案内=043-244-3657

◎毎週<水曜日>=9月1日、8

         日、15日、22日、29日。

「アルカキット錦糸町」10階。

◎場所=JR総武線&半蔵門線「錦糸町駅」北口下車。徒歩1分。

◎℡案内=03-5608-6701

◎毎週<木曜日>=9月2日、9

           日、16日、23日、30日。

「スカイプラザ柏」地下1階。

◎場所=JR常磐線線&アーバンパークライン「柏」駅。東口下車。徒

      歩1分。

◎℡案内=04-7164-7413

◎毎週<土曜日>=9月3日、10

                    日、17日、24日。

「東武百貨店船橋店」本館3階。

◎場所=総武線&京成線「船橋駅」北口下車。徒歩1分。

◎℡案内=047-425-3670

☆いずれも<開運館E&E>のブースで、皆さまのご来館をお待ちし

 ております。また℡ご予約いただければお時間の無駄なく、鑑定をお

 受けできます。

◎<月恍>9月の鑑定予定!

☆<占法>=タロット、手相、アセンション・カード、数秘術、ルノルマ

          ン・カード、オラクル・カード。

☆毎週<月曜日>=8月30日、

    9月6日、13日、20日、27日。

「スカイプラザ柏」地下1階。

◎場所=JR常磐線&アーバンパークライン「柏」駅。東口下車。徒歩

      1分。

◎℡案内=04-7164-7413

☆毎週<土曜日>=9月4日、11

               日、18日、25日。

「アルカキット錦糸町」10階。

◎場所=JR総武線&半蔵門線「錦糸町」駅。北口下車。徒歩1分。

◎℡案愛=03-5608-6701

☆いずれも<開運館E&E>のブースで、皆さまのご来館をお待ちして

  おります。℡ご予約いただけますと、お時間の無駄なく鑑定をお受

  けできます。

☆毎週<木曜日>=9月2日、9

            日、16日、23日、30日。

「占い館フロンティア」=アクロスモール

                   新鎌ヶ谷店2階。

☆場所=新京成&アーバンパークライン「新鎌ヶ谷駅」下車正面。

☆℡案内&予約=03-3268-5521

伝奇時代小説:第121回:著/天恍

「そして小次郎の想い」

<佐々木小次郎/京都波浪編>

 吉岡清十郎殿のご客人であられるとか。

 壇上の師範席。聖莞爾堂斎から正面に坐す小次郎に声が掛かった。

「ひょんなことから弟御の伝七郎殿と旅の途中で知己を得まして、そのまま誘われるままに、この地京都へ参りました。京の都の<吉岡流>は地方にも聞こえが高く、またこの都では<京七流>と申されて、小太刀の名家がが多数道場を構えられている由。

 私も富田勢源氏師匠より小太刀を学ばされたこともあり、ひとつ後学のためにと訪ないを入れさせていただきました」

「成る程。伝七郎殿とな。してお点前、佐々木殿は失礼ながら、早や<巌流>という己が流儀を編んでおられるとのこと」

 先ほどの門前の案内で迎えられた、古武士のような老爺に伝えたことを確かめているのであろう。

 小次郎は聖莞爾堂斎にひたと眼をあてたまま、

「はい。卒爾ながら旅の途中である閃きを持ち、大滝の流れ落ちる水と周囲に飛び交う燕から響くものがあり、滝の落下する飛沫にも動じない巌から、そのように名付けたものにございます。」

「差し出がましいようだが、富田流小太刀でありながら、なぜお手元の木刀は長太刀でござるのか」

「師、富田勢源様はものごとに捉われない自由人でございました。私を最後の弟子として富田流正統の流儀を伝授しながらも、後にお前はお前の剣を使え、こだわることなくその長身にあった長太刀を使えと、お言葉をいただきましたので、以来三尺一寸のこの木刀と愛刀を使用しております。」 

 「わかり申した。では、ご試合、ご吟味いたすとしますか。源吾、そなたから佐々木殿のお相手を努めよ」

 居並ぶ弟子の中に十八、九であろうか、鷲のような目つをした若者が道場に進み出てきた。

 小次郎も木刀を袋から抜き取り、正面に進み出る。どこからともなく小次郎の長い木刀、三尺一寸を見てさざめきが起こった。

「いざッ」と源吾と呼ばれた若者が小太刀となる木刀を正眼に構える。

「よしなに」と小次郎。

 小次郎も三尺一寸となる木刀を構える。小次郎の身の丈は六尺。

 ただでさえ長身の小次郎が三尺一寸の木刀を正眼に構えると、お互いの間合いが狭く、窮屈に源吾には感じられた。

 小次郎は<鞍馬流>とはいかなるものか、と心の内は興味津々であった。自由自在の気とでもいおうか。

 相手の出方を楽しむように、音もなく前へ前へと足を滑らせた。

 対する源吾は長さは関係ないと思いながらも、その小次郎の長い木刀からdえる威圧感と、ためらいもなく前に進んで来る小次郎に経験の無い胸苦しさを覚えた。

 木刀の切っ先が触れ合う如き間境にきて、源吾は小次郎の切っ先を払いつつ面を狙って猛然と打ち込んでいった。

 誰もが小次郎は長い木刀の距離を利して活用するのかと思いきや、小次郎は脱兎のごとく前に進み出て、その木刀を折りたたむように左脇へ素早く引くと、源吾の右斜め前に身体が触れ合う如くに進み出ていた。たたまれたと見えた木刀は源吾の胴を強烈に叩き抜いていた。

 小次郎の眼にも止まらぬ<抜き胴>である。

 どすん、と紛厚い布団を叩くような鈍く重い音が周囲に響いた。

 小次郎は間合いの有利さなど関係なく、小太刀の接近する間合いで、源吾を翻弄したのだ。

 「うぉっ」源吾は思わず苦吟の呻きを洩らし、脇腹を押さえたまま、前に倒れ伏した。

 道場内に言葉にならない驚愕が走った。

 源吾という若者は、そのまま気を失ったようであった。

「これはお見苦しいところを。次、風間清右ヱ門お相手せよ」

 脇で苛立ちをみせる息・甚太郎を押さえて、堂斎は言う。

 先ほど案内に出てきた古武士のような風貌の士が立ち上がった。

 同じく正面に正眼の構えで立った風間の剣風は、さすがに隙が無く年季の入ったものを感じさせた。

 が、小次郎は年少の頃より富田勢源に直伝の技を伝授されて育った青年である。時には真剣を用いられ、衣服を切り刻まれる恐怖もわった。

 あの時の大師匠の<顔>を思えば、この目の前に立つ男は可愛いものだと、小次郎は不遜にも腹の内で思った。

 そして鞍馬流とはどんな太刀筋なのか、試してやろう、とも。

 小次郎は今度は木刀を正眼に構えず、右わきへだらりと垂らすと、そのまま無造作に一歩、二歩と前に人が存在しないかのように進み出て行った。

                                  (つづく)。

 

◎このブログのアップ中。先ほど、オーシンツクツクと鳴く、ツクツクボ

  ウシのの鳴き声を耳にしました。いよいよ夏も終わり、そんな気にさ

  せられました。

   少し寂しい気もしますが、秋には秋の良さがあるので、それはそ

 れ、これはこれと前に進みゆく人生の<楽しみ>を見出そうと、また

 心の内に希望の灯をともしています。

   では、では、また次回にお会いいたしましょう!