Ms.福子の憂鬱
富夫がきてから私、この子の母親になろうと決心した時から
自分でも変わったと思う。今までのようにマジコさんやおばさんに
甘え、頼りきっていた日々からきっぱり決別したのよ。とはいうも
のの私だってほんとは甘えたい、ときだってある。そんな気持ち
をマジコさんはわかってはくれているのよ。だから「ふっちゃんが
いちばんだよう。」ってたびたび言ってだっこしてくれるのね。け
れどなぜか,マジコさんの腕をするりと抜けていってしまう自分
がいるの。広げたマジコさんの腕の中にとびこんでいきたくてた
まらないのに。
もしかして嫉妬?まさかね、、、、。
そんな私の困惑におかまいなく富夫ときたら私に甘えマジコさん
に甘え、おばさんに甘え、おまけにこの子ったら人間語をしゃべ
るのよ。マジコさんに何か問いかけられると「うん」とか、おなかが
すいたら「ゴアーン」なんて!!
Ms.福子の悲鳴
ナ、ナ、なんなの!今までの生活の中でこんなに驚いたことは
なかったわ。富夫が来たときは確かに驚いたわよ。けれどしょ
せん相手は猫よ。同族よ。でもこんどは違う。異質なものがやってきた
のよ。大きさは富夫くらいかしら。けむくじゃらの、あらいざらしの
モップ。毛糸をくちゃくちゃにしてかためたような。
そして異臭。あれは犬。病院で何度も見たわ。
犬を飼うことになったのはどうやらおじさんの強い要望だったみたいだけど、
富夫がやってきてまだ1ヶ月ちょっとよ。次から次と。いったいマジコさんはどういうつもりなのかしら。もう頭がどうにかなりそう。今にも爆発しそうだったわ。
マジコさんはココと呼んでいたわね。「ココほれわんわん」が正式名
だって。ナガー!!






