KT44シングルアンプも前作のPen46とはまた異なった魅力の音を聴かせてくれています。
これはこれで満足ですが、持ち前の好奇心の虫が騒ぎまして、次のお遊びに取り掛かかることに
します。
次のお題は前回ご紹介しました真空管「11E3」です。ガラスの形状はよく似ていますが電極の
造りは全く異なります。幸いソケットは同じB7です。ヒーターの規格が微妙に異なっており4.2V
2.5Aです。この実験アンプではヒーターは2.5Vと6.3Vの間で3.8Vを取り出していますので
定格4.2Vの90%しか印加できていませんが、短期の試聴という事で目を瞑りたいと思います。

外観の似た真空管なので、アンプ自体の印象も似たような感じになりますね。でも11E3はハカマが
茶色なので、整流管GZ37の茶色のハカマとお揃いになります。

で、試聴です。定番のバッハ無伴奏チェロ組曲に加え、モーツァルトのホルン協奏曲も聴いて
見ます。低域の重厚さやまとわりつく濃厚さはやや影を潜め、歯切れの良い低音と伸びのある
高音が聞けます。英国管独特の個性は薄くなったように感じます・・・と言ってもその差は微妙!
ツッコまれたら自信も揺らぎますが・・・。
807を含め、この通信機用やテレビ用真空管は直熱3極管のような個性は持ちにくいのではないで
しょうか。音質の良さを追求するオーディオ管とは異なり、機器の一部品としての工業製品的な
位置付けとなり、一定の規格に納まることが重要視されているのではないかとも感じますが。
今回、Pen46からKT44そして11E3へと僅かな変更で載せ替えることができました。その音質も
私の駄耳では差異は無いか、あってもほんの僅かだと感じます。
と言ってもいずれの真空管も音が良く大満足です。
極端に高額となったGECのKT66や現在流通している中国製やロシア製のKT66を探すので
あれば、英国オリジナルのKT44やPen46を探した方が良い結果が得られるのではと思うの
ですが。
真空管の載せ替えのお遊びはこれで終わりたいと思います。
今回の載せ替えでは、真空管の差異を少しでも見出したいと考えNFBは使用しませんでした。
次回はNFBを掛けて音の変化を見てみたいと思います。また出力トランスの一次側に3.5kΩの
端子の他2.5kΩの端子があるので、これを利用して疑似ウルトラリニア接続を試してみたいと
考えております。