戸田は、権力と戦う決意を吐露することによって、弁護士たちの・・・ | くにゆきのブログ

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今、自分が感動したこと、また知っていただきたいことを、主に記していこうと思います。

     (『人間革命』第11巻より編集)

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          〈大阪〉 32

 

 私は、そんなに来たら、泊まるところがないじゃないかと言ったんだが、”テントを張ればよい”と言う。

 

 そして、ムシロ旗を立てて抗議集会をし、それから大阪地検にデモし、どっと押しかけようというわけですよ」

 

 小沢が、「うーん」とうなりながら腕を組んだ。

 戸田は、愉快そうに話を続けた。

 

 「そうなると、『警察も出てきて、ピストルぐらい発砲するかもしれない』と言う者があったから、私は言ったのだ。

 

 『武器は持つわけにはいかないから、心配ならマキザッポウでも持って来なさい』とね。

 

 警察がピストルを向けるようなら、その時は、私が先頭に立って乗り込めばよい。もともと悪いのは向こうなんだし、私は、決して恐れませんよ。

 

 もし、そんな大騒動が起こったとしたら、私は、いったい、どのくらい入ればいいのかね」

 

 戸田の話を、弁護士たちは唖然として聞いていた。

 

 戸田は、無実の罪に陥れようとする権力と戦う決意を吐露することによって、弁護士たちの裁判に臨む闘争心を鼓舞したかったのかもしれない。

 

 「そんなことが実際に起きたとしたら、小競り合いではすまなくなるだろうから、双方とも負傷者が出る。

 

 すると、戸田会長は、相当、長いこと入るようになるでしょうな

 

 すると、戸田は、カラカラと大声で笑いだした。

 

 「そりゃ、かなわん。だが、事と次第によっては決行しようかと考えていたんです。まぁ、投獄された時は、差し入れだけはしてくれるように、皆には頼んでおいたがね」

 

 戸田も、弁護士も爆笑した。