補欠選挙の敗戦に関係して・・・大事件起こる | くにゆきのブログ

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今、自分が感動したこと、また知っていただきたいことを、主に記していこうと思います。

     (『人間革命』第11巻より編集)

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         〈波瀾〉 5

 

 「何を言うか。伸一、戦いというものは、勝ったり、負けたりする。それが戦じゃないか。また戦うんだ。どこまでも戦うんだ

 

 伸一は、瞬間、戸田の険しい気迫を感じた。

 そして、強く決意を固め、戸田の目を見ながら言った。

 

 「先生、申し訳ありません。いつの日か、どの政党にも負けず、世間を”あっ”と言わせるような戦いを、必ずいたします。先生、どうか今晩は、ゆっくりお休みになってください」

 

 「それが聞きたかったのだ」

 

 戸田の頬に、初めて微笑が浮かんだ。

 

 山本伸一は、一年前、世間を驚かした華々しい勝利と、今回の、戦い抜いた末の無念の敗北とを、二つながら体験したのである。

 

 戦いは終わったが、今回も、遺憾至極なことに、会員の中から戸別訪問の違反者を出してしまった。

 

 前年より人数は少なかったが、それでも、この時点で二十余人の逮捕者をみた。

 

 大阪郊外の守口や、四条畷などで、戸別訪問の現行犯で捕らえられ、さらに、そこから上部の幹部にまで、捜査の手が伸びていた

 

 ・・・。

 

 あのような公然たる買収行為が、いつまでも不明のままであるはずはなかった。

 

 やがて五月中旬、犯人たちが浮かび上がった時、敵の謀略と信じていた創価学会の幹部にとって、まことに驚天動地の、夢にも思わなかった事態となった

 

 それは、創価学会を揺るがす大事件へと広がり、戸田城聖や、山本伸一の心身を、ひどく悩ます結果を招くことになるのであるー。