あらゆる行動の前に、深い真摯な祈りこそ、すべてであった | くにゆきのブログ

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今、自分が感動したこと、また知っていただきたいことを、主に記していこうと思います。

     (『人間革命』第11巻より編集)

           12

         〈転機〉 12

 

 伸一は、御本尊の前に端座して、しばし、唱題しながら心に誓うのであった。

 

 彼は、さらに防府市にも赴いた。防府は、山口県の中央の町で、瀬戸内海に面した、古い歴史をもつ都市である。

 

 旧習は強く、四日たっても、弘教の結果は一世帯も上がらなかった。

 

 そこへ山本伸一が現れた。派遣員たちの嘆きを聞くと、彼は毅然として言った。

 

 「心配しなくてもいい。私と一緒にご本尊にご祈念しましょう」

 

 全員の深い祈りから、行動が始まった。翌日から、弘教は進み、十月は、ここで二十世帯の成果をみた。

 

 派遣員たちは、あらゆる行動の前に、深い真摯な祈りこそ、すべてであったと悟ったのである。

 

 伸一の転戦は、山口市にも及んだ。県庁所在地である。

 

 東京からの派遣員の一人は、知人の紹介で、この町の洋服商・増田一三夫婦を訪ねて折伏した。

 

 

 増田は、リウマチの激痛で、右腕を石膏で固めたいた。

 

 その時、一応、入会はしたが、いくら指導しても、もっと上の幹部似合わせろと、埒が明かない。

 

 そこへ山本室長の来訪を知った派遣員は、増田夫妻を旅館での指導会へと案内した。

 

 増田は、この信心で、本当に病気が治るかどうかの確約を迫った

 

 伸一は、キッパリと言った。

 

 病気は必ず治ります。もし、信心して治らなかったら、私は嘘をついたことになる」

 

 こうまで確信あふれる激励を受けては、さすがに疑い深い増田夫婦も、信心を励むことを誓わないわけにはいかなかった。