いやまして 険しき山にかかりけり 広布の旅に 心してゆけ | くにゆきのブログ

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今、自分が感動したこと、また知っていただきたいことを、主に記していこうと思います。

     (『人間革命』第11巻より編集)

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         〈転機〉 2

 

 国家権力のどこかの一角が、全国に指示を与えているのにちがいないと察しはついたが、それを操れる者は誰なのか、何の目的があって操るのかは、測りかねた

 

 ”学会が、社会のなかで力をもち、その影響力が大きくなればなるほど、その前進を阻もうとする、さまざまな画策がなされることは、御書に照らしてやむを得ぬことといえよう

 

 それらが、広宣流布をとどめようとする、魔の働きであることは間違いない。

 

 ともかく、これと対峙して戦うためには、戦うべき十分な態勢の樹立を、急がねばならないことは確かだ”

 

 そのために、戸田は、創価学会の組織を、隅々にいたるまで堅塁にしなければならないと考え、多くの幹部が戸惑った組座談会をあえて提唱し、強力に実践に踏み切ったばかりであった。

 

 しかし、”これだけでよいのか”という反省が、彼を、なお悩まし続けていたのである。

 

 考えてみると、彼が、今、予感したことは、既に、あの七月九日の丑の刻ー 

 

 すなわち参議院議員選挙の東京・大阪、二つの地方区の開票が始まる日の未明、孤独のなかで思いがけず覚えた感慨のなかに、兆していたのである。

 

 戸田は、その思いを歌に託し、こう詠んだ。

 

 いやまして  険しき山にかかりけり

 広布の旅に  心してゆけ

 

 それが二カ月たって、いよいよ抜きがたい現実となってきた。

 

 「広布の旅に 心してゆけ」と警告したことに、まず、彼自身が、真っ先に心しなければならないことに気がついた。

 

 そのために、彼は、煩わしい雑事から、今後、一切身を引き、いよいよ広布の道ただ一筋に、限れた時間を走らねばならないと思った。