みとりねこ | チャウ子のそれでも本を読むのだ

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チャウ子のごった煮風500字読書日記
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 猫の浩太は、桜庭家の次男坊・浩美とずっと一緒に過ごし

 てきた。三男猫の扱いには不満だけれど、たったひとつの

 願いは浩美より一日だけ長く生きること。

 だから肉球はんこの練習にも日々余念がない。なんのため

 にって?それはー。表題作「みとりねこ」、『旅猫リポー

 ト』外伝2編を含む、7編、7匹の猫物語。

                    ー裏表紙よりー

 

 

 お久しぶりの有川ひろさん。

 思えば犬派の私が「旅猫リポート」では大泣きしたっけ。

 今回一番好きだったのは表題作の「みとりねこ」です。

 4人家族に飼われている猫の浩太。

 先住猫のダイアナとも仲良くやっています。

 浩太の飼い主家族もみんな仲が良くこういう家族に飼われ

 る猫は幸せだと思いました。

 こんな仲の良い家族だから猫を飼えるのかもしれませんが。

 浩太は次男坊の浩美が生まれたときとほぼ同時に桜庭家に

 やって来ました。

 なのに三男坊なんて‥とそれが不満。

 浩太は浩美の成長を見守って生きていきますが、いつかは

 自分も死ぬ、そして猫の寿命は人間より短い。

 なんかこのあたりになるといろいろ考えさせられるものが

 ありますね。

 命の長さとか、儚さとか。

 浩太は浩美より長く生きたいと頑張りますが、もちろんそ

 んなことは叶うはずもなく‥。

 ラストはやはり泣けました。

 浩太の健気さ、桜庭家の温かさ。

 他、「旅猫リポート外伝」も泣けました。

 「粉飾決算」というタイトルのお話もあるのですが、なん

 でこんなタイトル付けたんだろう?

 これはタイトル変えた方がよくないかと思いました。★★