ユニークな商品づくりで愛される飲料メーカー「月夜野ドリン
ク」で、知的財産部の一員として働く亜季。異動してきた当初
は、上司で弁理士の北脇に怒られてばかりだったが、少しずつ
成長中で、一人前になったと認めてもらうべく知財の仕事に奮
闘している。しかし人気商品の立体商標や、知財と絡む複雑な
社内政治の行方など、さらに大きな壁が立ちはだかって‥?
ー裏表紙よりー
それってパクリじゃないですか?の第2弾。
亜季はかなり成長した印象。亜季も北脇もお互い上司と部下と
いうだけではなく、男と女として意識し合うような雰囲気にな
ってきました。
とはいっても、あくまでお仕事小説。相変わらず知財の知識
も曖昧なんですが、それでも面白く読みました。
私自身は知的財産部のあるような会社にいたことがないので
よくわからないのですが、知的財産部ってもっと社内でも尊敬
を持たれている部署なのかと思っていました。だのに月夜野ド
リンクの社内の人間たちはわりと気にしていないというか商標
などを軽く考えているのだなあと思いました。
もし、パクリだと認定されてしまえばそれこそ莫大な損害賠
償が発生するのに大丈夫か?と思ってしまいます。
今作は登場人物もなかなかユニーク。私が特に気に入ったキ
ャラは又坂国際特許事務所所長の又坂。バリキャリの女性なん
ですが、なんか捌けてそうなキャラです。まだ深く又坂のこと
は紹介されていないのですが、仕事ができて切れ者。でも堅物
ではなさそう‥というのが私の想像です。
知財の権利は国内だけで有効だそうなんですが、現代におい
てそれでは権利を守れないので条約を結んだ国ではひとつ書類
を提出したらOKというPCT出願というのがあるそうです。
また続きがありそうな終わり方なので③もあるでしょう。是
非又坂さんをクローズアップしてほしい。★★★