希望の糸 | チャウ子のそれでも本を読むのだ

チャウ子のそれでも本を読むのだ

チャウ子のごった煮風500字読書日記
 地味に更新中f^_^

 

 

小さな喫茶店を営む女性が殺された。

加賀と松宮が捜査しても被害者に関する手がかりは善人という

だけ。彼女の不可解な行動を調べると、ある少女の存在が浮上

する。一方、金沢で一人の男性が息を引き取ろうとしていた。

彼の遺言書には意外な人物の名前があった。彼女や彼が追い求

めた希望とは何だったのか。        ー裏表紙よりー

 

 

 再読です。 

 今作は加賀より松宮が主人公。裏表紙のあらすじの金沢の男

性とは松宮に関係している人物です(ネタバレになるのでここ

まで)。

 事件の方は最初は被害者女性の男性問題かという風に匂わせ

ますが、話は全然別の方に向かっていきます。

 中盤まで読んでも全く話の内容を思い出せず、被害者女性

(花塚弥生)とこの喫茶店の常連客だった汐見行伸がどういう

関係だったのかも忘れてました。まあ、ここを早々に思い出し

てしまうと事件の興味が失せてしまうのですが。

 花塚弥生の元夫も登場しますが、この元夫の怪しげな行動も

どういう理由だったか全く思い出せませんでした。

 結局、犯人は自白するのですが、この自白にも嘘が含まれて

いることに加賀と松宮は気づきます。ここでも私ははて?どう

だったっけと、大丈夫か私‥というような有様でした。

 犯人にしても生い立ちを見てくると同情すべき点が多々あり

気の毒だと思ってしまいました。

 それにしても家族って何だろうと考えさせられる物語でもあ

りました。家族もそうだし、男女の愛情、子どもを持つことの

幸せ(私にはわかりませんが)などなどかなり詰め込んだ内容

だったと思います。

 そして本当の悪人は全くいなかった。考えられない偶然が起

こってしまいいろんな人間の人生を狂わせてしまった。そこに

泣けてきました。

 再読でもやっぱり面白かった。記憶力の良い人は私のように

は楽しめないかもしれませんが。★★★