私は成人式に行っていません。私の出身の市は市民会館で行
う式典に出席できるのは抽選に当たった人だけだったのです。
今なら大問題だと思いますが、当時(40年前)は新成人もそ
れだけ数が多かったということなんだろうなと本書を読みなが
ら思いました。
本書は日本が人口減少社会に突入していくことの問題点とそ
の対策について書かれた本です。
少し前の過疎地のJR廃線のニュースなどを見ると高齢者にな
ったら免許を返納しろとか(さや香のネタ(^^;)言うくせに
高齢者はどうやって暮らしていったらええねんと思います。
最近は首相や都知事などがやたら少子化対策について言及し
ていますがハッキリ言って遅すぎます。尻に火ついてる。
今頃本腰入れても人口に影響してくるのは何十年も先のこと
でしょうよ。
私が恐れているのは本書にも出てきましたが、国民皆保険制
度の崩壊です。「人口減少で日本経済が衰退したならば、少額
の自己負担で誰もが気兼ねなく治療を受けられるという現行の
”夢のような制度”は維持できなくなる」とあります。
お金持ちはいい治療を受けられて貧乏人は治療費が捻出でき
なければ‥ということは絶対避けなければならないことです。
個人的には物流に影響が出るのも痛い。これから高齢者にな
って買物に自由に行けなくなったときに頼りになるのは通販だ
と思っているからです。今でさえ服も靴も通販という私には物
流業界の人手不足は大きな問題。
なんでもっと数十年前から対策を打ってこなかったのだろう?
成長がいつまでも続くなんてことはないことは普通に考えれば
わかることなのに‥。
本書で提案されている「厚利少買」「多極集中」はなるほど
と納得した次第。★★★