さわかみ投信創業者の澤上篤人さんの本。
澤上さんの本は株式投資を始めた頃、
よく読ませていただきました。
今から30年ぐらい前でしょうか。
澤上さんの主張はすごく腑に落ちたしなるほどと納得したことも
多かったです。
今も変わらず主張を変えておられないことはすごいことだと
思っています。
本書はとにかくマネーをばらまいた政策や日銀に対しての
批判です。
そもそもゼロ金利に意味があったのか。
例えば、日本は個人が預貯金をかなり持っているということなので、
この預貯金の利息が3%ぐらいついていればその利息に対して
20%の税金が取れるわけですから
それでかなりの税収になるのではないかと思う。
税収もあるし、利息がつくと消費にも影響があるだろうから
それだけでも潤うのではないだろうかと思うわけです。
金利をゼロにしても将来の見通しがない企業は投資を
したりはしないだろうし、
個人も先が見通せないのならローンを組んで家を買おうとも
思わないでしょう。
そう考えると金利を下げてお金の量を増やしてそれがほんとに
国民の生活の向上に結びついているのかは疑問だと思います。
澤上さんは株も債券もバブルだと書かれていますし、
インフレの恐ろしさも語っておられます。
バブルが弾けてインフレにならないことを祈るしかないですが、
ここ最近の急激な円安。
私のような庶民にとって円が安くていいことなんて何もないです。
大丈夫なんでしょうか。★★