夏井いつきさんが先生で秘英知さんという編集者の人が
生徒になっていろんな俳句を読み解いていくという
形式になっています。
まず、俳句はそのまま解釈するということから始めるとあります。
そして解釈が終わってから鑑賞に進むということらしいです。
私などは俳句を読んでああそういうことかとわかるかわからないか
がすべてです。
そこであまり意味がわからなければそれで終わってしまいます。
ただ、私の場合、解釈というより読んだその時に鑑賞に
いってしまうという感じです。
小林一茶で
「これがまあ終の栖か雪五尺」という句があります。
この句の観賞ですが、私はパッと読んでなんだか悲しい句だな
という印象を受けました。
これがというのがこのぐらいが自分の終の栖なのかという
自嘲的な印象を持ちました。
秘英知さんは「人生いろいろあったけど、やっと念願の
マイホームを手に入れた。雪が降り積もる風景に我が家が映える」
と受け取ったそうです。
え、そっちとなりました。
私は物悲しいと捉えたのですが、やっぱり鑑賞は人それぞれですね。
正岡子規で
「いくたびも雪の深さを尋ねけり」という句があります。
これも秘英知さんは「雪がたくさん降った日に子どもがはしゃいで
親に何度も訊いている場面」と書かれてました。
これも私はどちらかといえばウキウキした感じには捉えられません
でした。
小林一茶にしろ正岡子規にしろ彼らの人生を知れば
俳句の読み方がまた変わってくるという教えで
これらの句が出されてました。
私は自分自身のことも背景にあるのかなと思ったりしました。
今、あんまり楽しい状態でもないので悲観的な読み方を
してしまうのかなと思ったりも。
俳句って自分の精神状態を映しますね。★★★