![]() |
沈黙法廷
Amazon |
佐々木譲さんです。
東京の北区でひとり暮らしのプチ資産家の高齢男性が
殺害された事件で物語は始まります。
容疑者として家事代行業の山本美紀が浮かびます。
1年半前、埼玉の大宮でも同じような事件があり、
その事件も山本美紀が容疑者として浮かびます。
大宮の事件では山本美紀は処分保留となり釈放されますが、
北区の事件ではそのまま起訴され裁判員裁判となります。
警察と検察は山本美紀の周りでひとり暮らしの高齢の男性が
何人か不審死をしているというところから突破口を開こうと
しますが‥。
実際、こういう事件は結構ニュースで見聞きします。
読んでいて家事代行業というビジネスへの偏見みたいなものを
感じました。
多少ならセクハラみたいな行為も許されるとかそういうことです。
そして警察同士のなんとも言えないライバル意識。
そのために山本美紀が絶対犯人だというシナリオが作られていく
怖さのようなもの。
山本美紀は本当に犯人なのか?
その興味に大きく気を取られ最後までどうなんだろうと思って
読みました。
山本美紀の本当の真意がなかなかわからなかったということも
ありました。
毒婦なのか?それとも?
最終陳述でようやく彼女が何を考えていたのか
ということが理解できたような気はしましたが、
実はラスト数ページの意味が私にはよくわかりませんでした。
読解力不足?★★★