[緊急解説]マイナス金利 | チャウ子のそれでも本を読むのだ

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緊急解説 マイナス金利 (日経プレミアシリーズ)/日本経済新聞出版社

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今回ご紹介するのは
「[緊急解説]マイナス金利」
清水功哉著
日経プレミアシリーズです★★




マイナス金利とは銀行が日銀にお金を預ける際の
金利をマイナスにするというものです。
今年の2月16日にスタートしました。
このニュースを聞いたとき頭が?になり、
よくよく内容を聞くとハアという気持ちになりました。
普通に生活している私たち国民に利益はあるのか?
住宅ローンなどの借り入れをしている人には
メリットがありますが(借り換えなど)、
別段借り入れのない国民にはなんのメリットもないように
思います。
銀行は日銀に預けておくよりも企業に貸し出すことを
選択するはずという目論みも甘いように思います。
銀行だって商売ですから、業績が良くない企業に
敢えて貸し出しを行なうとはどう考えても思えません。
本書にもマイナス金利の副作用として、
①銀行金融仲介機能が低下するおそれ
②保険、年金など資産運用への悪影響
③人々の心理を暗くしてしまう危険性
④財政の規律を低下させるリスク
⑤緩和政策の出口が遠のく可能性
⑥地価など資産バブル形成の懸念
⑦国際的な通貨安競争をあおるリスク
とあります。
私は個人的には投資賛成派ですが、
株や投資信託などはやりたくないという人もいます。
そういう人の選択肢として「保険」があると思うのですが、
それも厳しくなっています。
保険会社は次々と貯蓄性保険の販売を停止しています。
そう考えると銀行預金の金利は0に近く、
保険もダメとなるとどうすればよいのか?
このあたりが貯金ではなく投資へという考えなのでしょうが、
それでも⑥の資産バブルのことを考えると、
最後に貧乏くじを引くのは庶民ということにもなりかねません。
そうだとどう考えてもマイナス金利にはメリットが見出せません。
2%の物価上昇のためなら手段を選ばず‥という
ところばかりが透けて見えて、
ほんとに国民の生活を良くするために日銀は機能しているのか
大いに疑問です。