この国の冷たさの正体 | チャウ子のそれでも本を読むのだ

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この国の冷たさの正体 (朝日新書)/朝日新聞出版

¥778
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今回ご紹介するのは
「この国の冷たさの正体」
和田秀樹著
朝日新書です★★★



「自己責任」という言葉がきらいです。
なんでもかんでも自己責任で片づけられたら
たまらないと思います。
自己責任だからと言って自分を責め、
そしてうつ病になったり自殺したり。
そんな人生の何が楽しいのでしょうか。
本書にも生活保護の話が出てきますが、
生活保護の予算も段々削られていっています。
よく問題になる生活保護の不正受給。
問題は不正受給をする人間が悪いのであって、
生活保護を受けている人が悪いわけではありません。
なのにほんとに大変で生活保護を受給している人が
とばっちりを受けるのは何故なのかとも思います。
生活保護を受けるのは怠け者だからという認識も
改める必要があります。
日本の社会保障はある意味脆弱で
失業した場合失業給付が終わると
貯金がない、頼れる家族がいない場合などは
生活保護にお世話になる可能性は誰にでもあります。
そして性質の悪いことにはこういう生活保護受給者に
対して冷たい目を持つ人は決してお金持ちではなく、
生活レベルがそれほど変わらない人であったり
するわけです。
社会構造が変わってしまった現代は
競争相手が世界になり、
勝ち組、負け組などという言葉が当たり前になり‥
ということを考えると、
日本人に余裕がなくなってきたのも
当然のように思います。
でもそれでいいのか?ということです。
もっと他人に対しても自分に対しても
許すという気持ちというか余裕が持てないものかと
思ってしまいます。
政治家なんかもそう。
今の首相を見ていると田中角栄さんは
やっぱりおおらかだったのだなと思ってしまいます。