屈折率 | チャウ子のそれでも本を読むのだ

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屈折率 (講談社文庫)/講談社

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回ご紹介するのは
「屈折率」
佐々木譲著
講談社文庫です★★★




これ、とっても古い本です。
単行本は1999年の発行です。
なんと14年前?
お話は兄が継いでいた大田区のガラス工場の経営が不振なため、
その経営を引き継ぐことになった安積啓二郎が主人公。
工場を立て直すというより、1年後の売却を目論む啓二郎ですが、
工場を夜だけ借りているガラス工芸作家の野見山透子と
恋に落ちます。
啓二郎にはキャリアウーマンの妻と子どもがおり、
いわゆる野見山透子とは不倫。
第三者から見ると単なる不倫なんだけど、
当人同士は純愛と思っている節があり始末が悪い(笑)。
大体透子にしろ啓二郎の妻の由香にしろ、
自立していてかっこよくて‥と同じ女として
ほんまにこんなに物わかりのいい女性っているのかと
甚だ疑問。
男性作家が自立した女性を描くとどうしてもこんな風に
なってしまうのか?
女性に幻想を抱き過ぎなんじゃないの?
と、透子にも由香にも共感を覚えない私は
思ってしまいました(共通点もないので)。
佐々木さんの最近の作品と比べるとかなり作風が
違っているような気がします。
企業小説かと思って読んだのですが、
どちらかというと透子との恋愛が主かなと感じました。
企業小説として読んだらちょっと事が上手く行き過ぎかな?
とも思いました。
工場を使っているガラス工芸作家と不倫している経営者を、
まして突然やってきた人間を従業員がこんなに信頼するものかな?
とそのあたりも疑問でしたが(従業員に目撃されているので)、
まあ、それなりに面白くは読めました。



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