あの頃の誰か (光文社文庫 ひ 6-12)/東野 圭吾
¥620
Amazon.co.jp
今回ご紹介するのは
「あの頃の誰か」
東野圭吾著
光文社文庫です☆☆☆
文庫で2冊同時刊行!だそうです。
この本ともう1冊は「ダイイング・アイ」。
(こちらは以前読みました)。
この「あの頃の誰か」は8編から
なる短編集。
「あとがき」に東野さんの言い訳が
載っています。
この8編は過去に発表はされながら、
短編集に収められなかったものばかり。
そういう意味ではこの8編は、
「わけあり物件」なのだということです。
最初の「シャレードがいっぱい」は、
バブル最盛期の頃に書かれた作品だそうで、
そういう雰囲気がプンプン匂います。
なんせ、ポケベルが登場したり、
メッシー君、アッシー君、ミツグ君など‥
今は死語ですね。
まあ、ストーリーはわりと単純で、
相続争いの謎みたいな感じなんですが、
ダイイングメッセージといい、
なかなか興味深かったです。
2編目の「レイコと玲子」は
多重人格のお話で、私には面白さが
わかりませんでした。
3編目の「再生魔術の女」。
これが一番面白かったかも。
ゾクゾクするような、底知れない恐怖というか、
じわじわっとくる怖さがありました
(ホラーではありません)。
4編目の「さよなら『お父さん』」は、
「秘密」の原型となった作品だそう。
確かに「秘密」そのものでしたね。
ラストはちょっとグッとくるものがありました。
私「秘密」も好きな作品なので。
6編目の「女も虎も」は超短編なんですが、
なかなかこうシャレが効いていて楽しめました。
8編目の「二十年目の約束」。
一体何があったんだろうと、
グイグイ引き込まれる感じはよかったのですが、
ラストが少し弱かったような気がしました。
意外性が全くなかったので。
もうひとひねりがあれば、すごい面白い作品だった
だろうなという感じです。
いつもご覧いただきありがとうございます(*^^)v
上・右横の
「人気ブログランキング」「読書日記」から応援よろしくお願い致しますm(__)m