- 銀二貫/高田 郁
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今回ご紹介するのは
「銀二貫」
高田郁著
幻冬舎刊です☆☆☆
すっかり高田郁ファンになってしまった感のある私です。
今回の作品も読ませます。
武士の父親が目の前で斬られた鶴之輔を、銀二貫で
救ってくれたのは、大坂天満の寒天問屋井川屋の主の和平でした。
鶴之輔は松吉という名前となり、井川屋の丁稚として生きていく
ことになります。
和平は松吉を暖かく見守りますが、
井川屋の番頭の善次郎には辛く当たられる
松吉。
そして、松吉に次々襲い掛かる過酷な運命。
ストーリーの手法としては「八朔の雪」や「花散らしの雨」の
パターンです。
武家の出身でありながら、天涯孤独の身となり、大坂商人の道を
歩むことになった松吉のひたむきさ、純粋さが心を打ちます。
番頭の善次郎が松吉に辛く当たるのは、
大坂天満宮の再建に寄進するはずだった銀二貫を松吉のために
和平が使ってしまったから。
しかし、善次郎は心の底では和平を理解しているのです。
そして、高田さんの小説と言えばお約束の料理の描写。
私はあまり寒天や心太が好きではないのですが、
読んでると料理が目に浮かび、歯ごたえや咀嚼の感覚が
手に取るようにわかる気がするから不思議!
人情と料理。
2つの味わいが楽しめる小説です。
☆☆☆
ロミロミのセラピストさんからのハガキ。
こういうハガキって嬉しいんです(*^_^*)