[ロッチ現象と、四則演算]
石井と新山のコンビである、さや香は
「M-1グランプリ2023」のファーストラウンドで
659点という、最高得点を叩き出したものの
ファイナルラウンドで、「見せ算」をしたところ
結果として大失速してしまい
「キングオブコント2015」における
ロッチの行く末を表した「ロッチ現象」と
呼ばれる結果となってしまいました。
その前年2022においても
ファーストラウンド1位で、2年連続の
ファーストラウンド1位にもかかわらず
皮肉な事に、見ている人は2本目に
「見せ算」をやって、スベり倒した事しか覚えていないのが現状です。
最先端の例として、「仮装通貨」や
「メタバース」を例に挙げ、「一般の人」と
「最先端」が、どんどん
乖離していっている時代。
その原因が、数学にあるのではないかという導入のもと
四則演算(「足し算(和)」「引き算(差)」
「掛け算(積)」「割り算(商)」について
令和の時代に、この4つだと少ないと思う。
だから、五則目「見せ算(眼)」を
新山が考えた訳ですが
その「最先端」が、数学の世界、強いては
人類の共通認識として
敷衍するかしないかは別として
それを、論文や学会発表という形ではなく
M-1最終決戦という舞台で
披露する形となったという
数学ジャンルとしての枠組みであれば
特異な例とも言えるのです。
[「見せ算」の定義]
定義は、「数字と数字を見せ合わせて
どう思うかって言う計算方法」であり
基本ルールは、主に2つ。
◎1つ目は、『「1見せ1」のように
同じ数字を「見せ」した場合、「眼」は0になる』であり
「1が1を見たら、どう思う?」という事で
人間で言うと、同じ服装の人が
前から歩いてきた。
だから、1が1を見たら恥ずい。
だから、お互い立ち去る事が理由。
◎2つ目は、『「1見せ2」のように
違う数字を「見せ」した場合、大きい方が、「眼」になる。
つまり、「眼」は2』であり
小さいもの(1)が、大きいもの(2)を見ると
怖いから、小さい方が
立ち去る事が理由となります。
<「見せ算」における、例外>
●例えば、「6見せ9」。「眼」は11となる。
6が9を見たら、俺か?ってなる。
互いが気になって、近づいていく。
バーッて近づいていくから11になる。
(互いが近づく様を、それぞれ1本指で
表現しているから、単純に2つがくっついて
11になっている)
●また、「2見せ5」については
デジタル(表記)で反転しているから
お互い気になって近づいていく。
但し、互いに近づいた時に、ノーマル表記だと
全然違うから、11でない事が分かり(上記凡例)、
「全然ちゃうかった」とビックリして
5が持っていた携帯(電話)を落とす。
その携帯が地面について
小数点になるので、「1.1」になる。
●さらに、「1見せ100」になると
100は大群なので、1はそれを見たら
逃げられへんと思うので、腹を括(くく)って
100に突っ込んで行って、頑張って
17人倒すから、83になる。
83の中に、優しい女性が1人いて
倒れている人を介抱して、2人が恋に落ちて
後々結婚して、子供が1人生まれて
さらに、また1増える。
●さらにさらに、「8見せ1」について
1は8というお団子に、自分が刺さらなと思う訳だが
8は嫌がる。1が刺してきたのに対し
8は反射で避けるのだが、8の繋目の所に
刺さってしまい、8が2つに分裂するから
答えは「%(パーセント)」。
[「見せ算」に対しする想いと、周囲の反応]
「M-1グランプリ2022」終了後に
「大阪残って、もう1回M-1出るか。
もう東京行って、M-1とか
一旦関係なく東京で頑張るか」
M-1で、「見せ算」したいなって思いつき
「見せ算の為に、大阪残った」さや香は
決勝まで行けず、見せ算の
手前で負ける可能性もある中
「何とか、見せ算までたどり着かなあかん」
との想いを抱き
最終決戦まで行ったら、「見せ算」を
披露する事が出来るので
東京進出決定していたというからくりを以って
「M-1グランプリ2023」終了後に
東京進出と相成った訳です。
これを聞いてしまったら
「つまらなかった」などの感想を述べるのが
忍びない側面もあるのかもしれませんが
これらをも掻い潜って
そして突き抜けてしまい、見た人によって
「つまらない」という評価が下されてしまう
という結果になってしまったのでした。
当時、審査員を務めていた塙宣之(ナイツ)は
「何が、どこがツカミなのか、分からない訳。
だからもう不安でしょうがないの、見てる人は。
(中略)最後まで、ずっと説明してるから」と評し
「会計ソフトか何かの、スポンサーついてるのかな
と思うくらい」と述べたのに対し、石井も親戚に
「あのネタって、誰かにやらされたん?」と
言われたらしいのですが、新山の話からすると
むしろ積極的過ぎるぐらいに、前のめりで
「見せ算」を敢行しているのが分かるのです。
また同じく審査員を務めていた山田邦子が
令和ロマンの優勝決定後、コメントを求められ
「もう、さや香が最後のネタ
全然良くなかった」と
笑いながら返していたのに対しても、塙は
「あれ(山田のコメント)で、めっちゃウケるっていう事は
みんなそう思ってたって事だもんね」と
感想を述べていましたが、さや香含めて
一見、毒舌とも思えるあのコメントによって
救われた部分があったのも、また事実でしょう。