大学の同期の藤岡さんが、奈良市の入江泰吉写真美術館で写真展開かれてるとのことで、先週の23日、ゆっくりと鑑賞してきました。
断続的に降り続く雨の中、奈良の街を歩き歩き
「もちいどのセンター街」からならまちに抜けたまでは良かったんですが、そこから想定より1.5キロほど遠くて、前に来たことあるのに記憶飛んじゃってて、迷ったりなんやりで着くまでで8千歩ほど歩いてました。
まずは入江泰吉さんコーナーで、奈良の美しさを満喫。
昭和の時代から……というか、基本的なところでは数百年前から変わらない、奈良の奥深さに浸れました。
そして藤岡亜弥コーナー。
すっごく贅沢にスペースとってある
今回は美術館主催の企画展ということで、四つのテーマの写真をそれぞれの区画で見ることができました。
面白かったのは、彼女が撮り続けてる子供シリーズの『かわいいだけじゃダメかしら』コーナー。東京、広島、台湾、欧州、南米、米国……と、地域も時代も全然違うはずなのに、なぜか不思議な統一感がある。
段ボール箱に入ったり、信じられない場所で爆睡してるような子供たちの情景、みんなユーモラスで、ちょっとだけ哀しげ。この味わいは藤岡さんならではだなあ。
『川はゆく』は彼女の故郷、広島を描写するシリーズ。
どの写真にも原爆ドームが映り込んでいて、でもそれは全然メッセージを込めたものではなく、平和のアイコンであるドームさんが、じっと人間たちの営みを眺めてるような。
同時に、日本人としてどうしても魂から拭い取れない「ヒロシマ」の痛みそのものを、象徴しているような。
一点一点も良かったけれど、ちょっと引いて俯瞰で会場を眺めてみても、バランスとアンバランスが拮抗してる展示が美しい
これの右側にもぐるっとたくさんあります。
いやあ、素晴らしかった
堪能させてもらいました。
で、この日は本人居るはずなのに、1時間経っても全然現れないので、受付で聞いてみましたら、ちょうど新聞の取材受けてたとこだったみたいで、抜けてきてくれました
いやあ、まあ、お互い変わらんよね…という感じ
藤岡さん、自分がもう学生でないって、最近気づいたそうで、いやおれらもう○○才やでって
ぼくも人生について自問することも多いんですが、こんな人間なんやからしょうがないって開き直って、自分を突き詰めるしかないよなって、思えました
藤岡さん、変わってないって言うけど、いろいろな世界を見て、それを写真に収めて、こんな素晴らしい形で発表してるのは凄くって、瞳と表情がすっげ〜キラキラしてた。
さらに純化された藤岡亜弥になってた
同級生にこんなにええ仕事されたらめちゃ悔しいんで、わしもほんまに頑張ります
気合いれてくれてありがとう
個展は来年の2月5日まで開催されます。
関西圏の方もそうでない方もぜひぜひ