神呪寺を出発して、六甲の稜線ルートを辿って六甲比売神社を目指します。
下界の方は晴天で、その気配もなかったんですが、道を進むにつれて、道端に雪が目立つようになってきて、しかも結構な量が残ってる…。いつ降った雪なんだろう。
目印の六甲山カンツリーハウスに到着し、横の山道を下って行くと、神社あたりはかなりの雪道になっているようで、ギリギリたどり着けた上の駐車スペースにXVくんを入れました。4WDだから下まで行けるかな ってチラッと思ったんですが、凍ってしまっていて全然無理でした
しばらく徒歩で道を下るのですが、異界に入ったみたいにしっかり雪道で、この時点で軽く恐怖を感じるくらい 道脇には新雪が残っていて、サラッとして握り締めても固まらないくらいの雪質でした。
登り口から、ほとんど凍ってしまっている雪を踏み締めて階段を上り、まず現れるのが心経岩。巨岩に般若心経が刻まれている威容です。
Sさんはこの時点でかなり感動されてましたが、「ここまだほんの入り口ですよ」ってサラッと言って、さらに進みます。
ここから先は道も急になり、足元も滑り、冷え切った手すりを持たないと全く進めないくらいで、女子にはかなりハードだったろうなあと今更ながら思います…。
そして樹々の間から姿を現す、六甲比売大神の御神体。
そそり立つ巨石群。でも威圧感は全くなく、ただ感じている神々しさ
キンと冷えた空気が心地良くて、降り積もった雪も美しくて、白い陽光とともにキラキラと降り注ぐ御神気が眼に見えるようでした
ゆっくりと時を過ごしてから、さらに上にあります拝所に向かうのですが、そこに至るには不安定な金属製の階段を上らなくてはならなくて、雪が凍っていて、かなり危険な状態で…。女子には本当にハードだったと思いますが、なんとか励ましてSさんにも上ってきてもらいました。
瀬織津姫さまが祀られた拝殿と、建物の横を回り込んで、巨岩に祀られた祠を直接お参りすることもできます。
この場所を保持してらっしゃる方々の篤い信仰が感じられる、とても静謐な空間です。瀬織津姫さまへ思いを向けるのにも最適な場所。
身体の芯まで冷えそうな冷気が、邪念を禊いでくれているような気もして、この善き日に此処まで導いて頂けたことに、感謝の念が溢れておりました。
手すりを持って十分に注意しつつも、二人とも何度も見事に滑って尻餅をついてしまって、改めて無事に参拝を済ませられたことに安堵しております。
真面目に危なかったんですけれど、でもこんな日にお参りする事ってきっともう二度とないし、貴重な経験でありました
車に戻って、ほど近い六甲ガーデンテラスに移動して、展望を楽しみながら遅めのランチ。それほど本格的なレストランではなかったですが、まあ普通に美味しかったです
(※ この時は冬季で、お休みなお店が多かったようです。)
ここまでの参拝が素晴らしかったので、あまりもう他に行きたくない…とおっしゃるSさんのお気持ち、すごいよく分かって、電車の時間までここでゆっくり過ごすことに。
今回、形としてはぼくがご案内した形ですが、真実のところは、ぼくの方がSさん はじめ女神さまたちにあの場所まで導いていただけたんだと思っております。