ならまち見仏 不空院 | 平井部

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 次は、春日山方面に向かってひたすら東行。志賀直哉旧宅などがあるメインルートを少し逸れて、昔ながらの商店がぽつぽつ残る小路を歩いてゆきます。
 もうたいがい歩いたやろ……って思い始めた頃に、やっと「新薬師寺」の看板が(^_^)。小路を右に折れ、新薬師寺の東門が見えたそのちょっと手前に、不空院という小さなお寺がありまして、先にこちらにお参り。

ときめき見仏記-路


ときめき見仏記-門
不空院山門

ときめき見仏記-お堂
本堂



 こちらも臨時と思しき受付で拝観料を払って入堂。

 き、きれ~。めっちゃ奇麗な観音さまっ!!!
 ほぼ(人間比)等身大の、不空羂索観音菩薩さまの坐像がお厨子の中に。正面には数人参拝人がいらしたので、少し左から眺めておりましたが、本当に整った奇麗なお顔をされています。高く結い上げられた髪と、額にある第3の眼がすごい格好良し。

 お身体の金箔もかなり残っていますし、八臂のうち四本に持ってらっしゃる持物も全て揃っていて、やっぱり小さなお堂にひっそりいらっしゃるだけに、若々しさを保ってらっしゃるんですね。

 こちらのお寺、もともと鑑真和上が住んでらしたり、その後、興福寺の南円堂のひな形として、あの空海さんが八角形のお堂を建てられた場所なんだそうです。
 東大寺法華堂の方、南円堂の方、そしてこちらの方を合わせて「三不空羂索観音」といわれるそうですが、まさにそれに恥じない存在感です。えもいわれぬ悲哀を感じさせる法華堂の観音さま、えもいわれぬ優しさを感じさせる南円堂の観音さま、そしてえもいわれぬ凛々しさをもつ不空院の観音さま、もうみなさん素晴らしい方々ですね。通常は拝観するには予約が必要とのことですが、新薬師寺まで足を伸ばされた際はぜひぜひ逢瀬の機会を!


 観音さまの向かって左横には、通常は秘仏である小さな弁財天さまがいらっしゃいました。この不空院は女性の駆け込み寺としても知られていたそうで、か弱き女性の守護神として、弁財天さまも信仰されていたようですね。

 御朱印は、おそらくボランティアの方だと思われる女性が書いて下さいまして、小学生の習字かっ! ってツッコミたくなるくらいバランスが悪くって、観音の「音」の字は無理矢理小さ~く入れ込んだ感じでしたが(^_^;;、まあまあ逆に価値があるかも知れませんね(笑)。そゆの想定込みでお願いしたので面白かったです。


ときめき見仏記

ときめき見仏記-えんきり
お堂のすぐ手前にあります「えんきりさん」と「えんむすびさん」
不幸なか弱き女性を救済する神様です
鳥居脇のたぬきさん(?)が可愛かったれす


続きまっす