来期のD1GP2022ですが、タイヤのレギュレーションが大幅に変わります!
今までは、各タイヤメーカーが、結構自由にタイヤを作っていて、それこそ年々、タイヤは進化していきました!
タイヤのグリップ上がる
↓
マシンのパワー上げる
↓
タイヤのグリップ上がる
↓
マシンのパワー上げる
という感じで、タイヤ戦争は、年々激しさを増していきました!タイヤの進化と共に出来ることが増えるので、エンジンパワーが上がり、それに伴い駆動系を強化しなくちゃいけなくなって、車速もどんどん上がり、当然装備パーツが強化されていくので、比例してマシンの制作費用が高額化していきました!
まぁ、競技の世界、最後は絶対にそうなる!
で、今回、タイヤをしっかり「数値化」して、その規格に合わせタイヤを作り、全メーカーのタイヤの規格を統一させ、より公平な戦いができるようにしましょう!ということになりました!
規格:転がり抵抗〇〇〇(数値)
俺は、公平という意味で、その流れは、全然いいと思います!
ちなみに今使ってるタイヤよりグリップが落ちる方向のレギュレーション変更になります!
レギュレーションは興行団体(D1GP)が決めるものなので、それはご自由にどうぞ!です!
今回は選手に影響というより、タイヤメーカーに新レギュレーションに合わせたタイヤ作りが求められます!新レギュレーションに賛同するタイヤメーカーはタイヤを作るし、嫌だと思うタイヤメーカーは撤退するだけの話です!
各タイヤメーカーは、レース&イメージ戦略上の話、営業戦略上の話、タイヤ開発の話(予算等)、そのレギュレーションに合わせたタイヤを作って、それが『ビジネスになるのか?』という、そもそも論の話がありますが、それらを総合的に考えて、タイヤを作るか?参戦するかどうか?決めると思います!
営業戦略的にビジネスは関係ない!レギュレーションに合ったタイヤ作れたらok!なレースが好きなメーカーもあると思いますが!
シバタイヤは、まだどうするか決めてません!
※シバタイヤも新レギュレーションでタイヤを作ってますが、レギュレーションの範囲で強いタイヤが作れるか?現時点でわかりません!という意味です!
今回のレギュレーションの変更で、理論的には今より『グリップ力の低いタイヤ』を作らなくてはいけませんが、それでは勝てないので、基準以内で『ハイグリップな強いタイヤ』の開発が求められます!
今回のタイヤに求められる事!
⚡️転がり抵抗の基準を満たすけど、しっかりグリップがあるタイヤ!
⚡️競技で使えるライフの長さ!
⚡️1000馬力でドリフトしても剥がれないタイヤ!
今回のレギュレーションのテーマとしては、おそらく難易度MAXです!
ちなみに普通にレギュレーションの求める「数値」でタイヤを作ると、普通のエコタイヤでコンフォートタイヤになっちゃいます…。
それでは競技ドリフトできません…。
あの基準を満たす、ドリフトに耐えゆる「レース用のタイヤ」を作るのが、難易度がMAXなんです!
今のところ、ちょっと作れる気がしません…。
ある意味で、タイヤメーカーとしてのタイヤ作りの『技術力』が試されます!そういう視点でみると面白いですが…
そんなタイヤを開幕までの、あと5ヵ月で作れるのか?という話!
どのタイヤメーカーが参戦するか、しないのか?というタイヤメーカー同士の様々な大人の事情も絡み合い、来年どのタイヤメーカーが、D1GPに参戦してくるのか?現時点ではさっぱり分かりません。(俺が知らないだけですが…)
というか、どこが参戦してくるのか?とかの話すら駆け引きの話なので言うわけないですよね!
そういう意味で、もうD1GP2022は開幕してるんです!
来年の開幕戦に、どのタイヤメーカーがスタートラインに立っているか?どのチームが何のタイヤを使っているのか?
そこもファンの皆様には、興味をもって見て頂ければと思います!
例年だと、オフシーズンには、来期参戦するタイヤメーカーがほぼ決まっていて、選手は希望のタイヤメーカーに年間のサポート等の話をしていくのですが、来期に関しては、タイヤのレギュレーションが変わるので、どのタイヤメーカーが参戦するのか?しないのか?の話スタートなので、選手もどうしたらいいか?きっと混乱していると思います。
タイヤメーカーのうちですら、現時点では、来期、何のタイヤを何を使うのか…?状態…。
うちは、自分のところが「タイヤメーカー」なので、普通に考えたら、自分のところで「新規格のタイヤ」を作り、参戦するのが普通ですよね!しかし話は、そんなに簡単な話ではありません!
タイヤ開発には、莫大な予算がかかります!試作タイヤもめちゃくちゃ作らなくちゃいけないし!
開発にかかる予算の話だけじゃなくて、そもそもタイヤが作れるのか?というのが今回の最大のミッションだと思います。
普通タイヤメーカーは、ブログで『タイヤの開発の話』とか、どんなサイズを作ってるとか、どんなタイヤ作るとか、デリケートなので、あーだこーだ書きませんが(書くわけない)、俺はこういう業界の話も、ファンの皆さんに興味を持ってもらえる話だと思うし、ファンサービスだと思ってるので(主催者側から公式で発表されてることについては、別に書いても問題ないし)、ファンの皆さんが知らないこともお知らせしちゃった方が盛り上がっていいやん!というスタイルです(笑)
俺の予想だと、今回のタイヤの件は、ウルトラデリケートゾーンすぎて、開幕戦ギリギリまで水面下で動きがあり、来期の各チームの体制は、開幕戦ギリギリラインまで、発表されないんじゃないかと思います。(その方が盛り上がる!)
タイヤというのは、ドリフトだろうが、グリップだろうが、すべてのモータースポーツで一番大事なアイテムであり、デリケートすぎる話なので、うちのことですら水面下の話は、ブログでいろいろ書けません!
さて話は変わって、各カテゴリ(グリップ系、ドリフト系)のモータースポーツは、だいたいのシリーズがそろそろ終わるので、このオフシーズンに来期のタイヤを皆さんどうするか考え始めます!
来期うちのタイヤを使って走りたいというチームや個人からめちゃメッセージが来ます!
グリップ系&ドリフト系のチームのタイヤ相談にもタイヤメーカーとして対応しなくてはなりません!
普通に考えて、各種レースは、国内4大メーカー、アジアンでも有名ブランドのタイヤを普通は使うと思いますが、なにも実績もない、個人が作ったようなタイヤを使ってレースに参戦するという人が現れる(特にグリップ)ことで、感謝もありますが、同時に責任も生まれています!
自分たちでタイヤ作って、自分たちで出る分には、自分たちの話なので、作ったタイヤが強かろうが弱かろうが自分たちの話で済みますが、自分たちが作ったタイヤを、誰かが使う、しかも競技で使うとなると、随分話は変わってきます。
このブログで何度も言ってますが、タイヤメーカーをするのに大事なことは、タイヤの強さも当然ありますが、なによりも大事なことは…
⚡安定供給(在庫の安定、納期の安定)
⚡品質の安定
この2つです!どんなけいいタイヤでも在庫がなくなって、レースに間に合わないとか問題外すぎる話だし、タイヤでセッティングをしているので、製造ロッドでタイヤのコンパウンド(素材)や品質が変わると、まったく話がおかしくなります。というかレギュレーションに合わせてタイヤ作ってるので、へんなタイヤ来るとそれで大変なことになります!
今月末に、開発中のタイヤが何種類も届きます!
来年のシーズンで使える(はず)のタイヤも届きます!
多くの人から、テストタイヤでテストしたいとオファー頂いております!
ぜひテストして頂いて、来期のタイヤ選びの参考にしてもらえればと思います!
グリップでもドリフトでも、タイヤは年間に沢山使うので、1年で何本使うか?その予算はいくらか?それをシーズン前に、しっかり計算しておく必要がありますので、タイヤのパフォーマンスとタイヤの予算でタイヤを選んでいただければと思います!
うちのチーム、今まで、年間予算の計算を一切しておりませんでしたが、来期から2カテゴリを全力で戦うのと、その後の未来に海外参戦も入ってきますので、そろそろ予算をしっかり立ててやていきたいと思っています!(遅)←年間にいくら使ってるか計算したことがマジで一度もない。
ちなみに、うちのタイヤメーカーのやり方は、金型を作り、ケース剛性とコンパウンド(素材)でタイヤを作っていくスタイルなので、D1GPやFDJで使われるタイヤのサイズの金型もすでに作ってあります!
↑これだけのサイズのタイヤの金型持ってれば、だいたいのタイヤが作れる!(という話)
レギュレーションに合わせて、ケース剛性、コンパウンド(素材)、TWを変更していけば、どれだけレギュレーションをホイホイ変えられても、理論的には、秒でそのレギュレーションに合わせたタイヤを作れるので、どんな変更にも対応できるという話です(笑)理論的には!あとは予算の話!←というか、ほぼ予算
話が最後になりますが、来年いろいろ大変ですよ!って話です。
レーシングカーどうするか?
どんなチーム体制でやるか?
タイヤどうするか?
タイヤ開発どうするか?
うちのチームの来期のことも考えなくちゃいけない上に、来期、うちのタイヤを使ってレースに参戦して頂けるチームの方ともお話をさせて頂かなくてはなりません!
レーシングカー2台に、タイヤ開発、いくら金かかるんやろ?想像もできない!(怖)
タイヤはタイヤメーカーからサポートすてもらうものであって、自分で作るものではない!(汗)死んだじーちゃんが言ってたとか言ってないとか(笑)
来年、D1GPとFDJとシバタイヤ、全部やりきったら、褒めてください(笑)
みなさん、シバタイヤお願いします!(祈)