泣くなとは言わん。
自然に溢れ出る涙は止めようがないから泣くなとは言わん。
が。
号泣は出来ればバックヤードなり控室なりに戻ってからってのが
やっぱ理想だと思うんだよね。
確かに現在は国際競技として「JUDO」になってはいるが、
本家日本に於いては武道たる「柔道」を貫いてほしかったな。
つーことで「阿部詩選手」の話な。
柔道に限らず「武道」は”礼に始まり礼に終わる”が基本だ。
オレも前歯でカリカリかじる程度だが空手をやってて、
そういうのはちゃんと教わったし。
マジで礼儀と心得だけは叩き込まれたからね。
型は教えてくれないのに。。。。。
まぁ、オレは道場に入門してたワケじゃなく、
先生に直接師事して教わってただけだし、先生曰く
「型はあくまでも型だ。」
「そんなことより突きを極めろ。」
「まずは拳を鍛えろ。」
ってことで、拳ばかりガンガン鍛えてたし、
骨折してもヘラヘラしてられるメンタルも
そういうので鍛えたし。
そんな先生は海外から弟子が出稽古に来てる時に
「おい。これの型はどうやるんだったか?」
って、弟子に教えてもらってたくらいだからな♪
とにかく
「生涯で1本納得のいく突きが出来れば
自分の空手は完成。」
って言ってた先生だけにマジで突きはハンパなく、
本気で「当たったら死ぬな」って思った突きを見たのは
その先生の突きだけだったよ。
お弟子さんたちは大会にも出てるんだけど、先生は
「ウチの生徒は大会じゃ勝てないよ。」
って言ってたのね。
これは「型」の話なんだけど、先生の道場では実戦に重きを置いてて
見栄えのいい型は教えないからなんだけど、
要するに見栄えのいい型は動きが大きく実戦向きではないからだそうだ。
最短、最速で相手に当てる動きと
試合での型の動きはまったく違うらしい。
そういう考えだから、変なクセが付かないように型に於いても
実戦に則した動きを教え込んでるって言ってたね。
で。
オレは大会もよく観戦に行ってたんだけど、
ある大会でトイレに行った時、子どもか駆け込んできて
「うん?漏れそうなのか?」
って思って見てたら、その子は個室に入って
「うわーーっ!!」
って泣き出したんだよ。
「負けたんだな。」
って察したけど、そういうことなんだよ。
子どもでさえ礼儀や心得を叩き込まれてんだよ。
試合会場で大泣きするのは対戦相手に対しても失礼だし、
場合によっては試合進行の妨げになるからな。
実際、阿部選手は運営の人に退場を促された後も、
その場にとどまり大泣きし続けて、周囲が困惑してただろ?
正直、オレが対戦相手だったら
「オレに勝てて当然だと思ってたのか?」
「いやマジで、そんな泣かれたら勝ったことを喜べねーじゃん?」
て、ちょっと不快な気分になると思うし、
日本で開催されてる大会で海外の選手が試合後
会場に響き渡るほどの号泣をした挙句
運営に退場を促されても退場しなかったら
「なんだかなぁ~。。。」
って思ったりしない?
もちろん、すべてを懸けてオリンピックに臨んだんだろうけど、
それはどの国の代表も同じじゃん?
そりゃ「日本のお家芸」ってことで、
他国と比べプレッシャーは格段に違うんだろうが、
だとしたらお家芸だからこそ「武道の心得」が大事だと思うんだよね。
礼儀もクソもない外国人選手を見てて
「なんだかなぁ~。。。」って思うような行為を
本家の選手がやっちゃったら手本にならないじゃん?
比較するもんじゃないんだろうけど、
空手や剣道でああいう場面て見たことないんだよね。
特に剣道に於いては勝っても決して喜びをあらわにしないし、
負けても悔しさを押し殺して礼節最優先だし
空手は最近スポーツ化してきて試合中や試合後に
ガッツポーズとかする人がいるけど
基本、勝っても負けても派手に振舞う人はいないし。
武道に限っての話だけど、武道の試合ってのは物騒な言い方をすれば
模擬的な「殺し合い」「果し合い」なんだよ。
そう考えたら負けた側ってのは本来「死体」なワケで、
死体が泣いたりわめいたりしないだろ?
実際、オレが教わってた先生の突きなんか
まともに当たったらマジで死んじゃうと思うよ。
けど、そうならないようルールに基づき
互いの技術を試し合い、磨き合う。
それが武道に於ける試合だ。
自分を高めるため、自分を知るために相手の力を借りる。
故に、相手への敬意を忘れない。
戦国時代や鬼舞辻󠄀無惨がいた時代なら
躊躇うことなく相手を倒さないと自分がやられちゃうし、
相手への敬意もへったくれもないけど、
競技としての柔道はそうではないんだから、
やはり相手への敬意を重んじてほしいってのがあるんだよね。
自分ひとりじゃ強くはなれないし、
相手がいなけりゃ自分の力量もワカらないじゃん?
つーか、空手の大会で子どもが人目をはばかって泣いてんだし、
むしろ日本代表だからこそ武道に於ける「心」ってのを見せてほしかったな。
競技化、スポーツ化すると心技体の「心」が
ないがしろになってく傾向があるよな。
こういうことを言うと
「阿部さんほど、ひとつのことに打ち込んだことがないくせに。」
「日本代表のプレッシャーなんてワカらないだろ?」
とか言われるだろうけど、そういうことじゃないと思うんだよね。
彼女だって生きるため、生活のために柔道をやってんだろ?
それは一般社会に生きる人も同じことじゃん?
事の大小ではなく、それぞれがそれぞれの生活の中で
プレッシャーを感じてるだろうし、苦労もしてるワケだよ。
ましてや彼女は自ら望んで柔道をやってんだろ?
やりたくもない仕事や、やりたくもない介護をしてんのと違うだろ?
悔しいとか苦しいってことで言えば
望まぬ環境で生活しなきゃならんことの方が
よっぽど悔しいし苦しいんじゃねーの?
って思っちゃうんだよね。
しかも、その望まぬ環境がいつまで続くのかワカらんとか、
そっちの方がよっぽど泣きたくなるじゃん?
確かにオリンピックの舞台ってのは夢だったろうし、
今まではそれだけに打ち込んできたんだろうが、
なにもそれだけが人生じゃなし。
「世界の舞台に立ったこともない人間が
上から目線で言うな」
って思うかもしれないけど
オレだって「ボーカリストとして世界に」って気持ちで
音楽に打ち込んできて、X(現X JAPAN)のプロデューサーの元で
ソロボーカリストとしてプロデュースしてもらえるって話があったのに
事故で一時的に記憶障害になっちゃってご破算になったり、
ラウドネスの後任ボーカリストとして声がかかってたのに、
マネジメントの問題でご破算になったりしてっけど、
腐らず毎日楽しく過ごしてっからな。
自分で言うけど、ラウドネスから声がかかるって相当だよ?
ビルボードにアルバムでチャートインしてるバンドだからな。
そんなバンドから声をかけられてるんですよ、オレは♪
WIKIで調べたらどれだけ凄いバンドかワカるから見てみて♪
読んでみた?
オレに声がかかったのは丁度5期の時で
この5期ってのは期間限定での活動ってことで
期間終了後のボーカリストとしてオレに声がかかってたのね。
凄いだろぉ~♪♪♪
メンバーからではなく社長から声がかかったんだけど、
この社長はバンド結成時から携わってて、
当然「世界」を見てきてる人で、そんな社長から
「世界で戦える」
って評価してもらった上でのオファーだったからね。
とはいえ、その時点でオレは世に出てるワケじゃないし、
「知ってる人は知ってる」程度のボーカリストで飛び級みたいな話だし、
なにより前任のボーカリストと比較されるワケじゃん?
既存のファンにも納得してもらわなきゃならんし、
新たなファンも獲得しなきゃならんし、
マジ、ハンパないプレッシャーだったからな。
既に世界で活動してるバンドのボーカリストになるって話だよ?
そのプレッシャーったら並大抵のもんじゃなかったよ。
社長と会って家に帰ってから吐き気がしたからな。
しかも
「2週間後にはアメリカ行って。」
「英語がネイティブになるまで1年でも2年でも帰ってこなくていいから。」
「帰ってきたらすぐ動けるようにこっちは準備しておくよ。」
「ボーカルセクションだけで1千万はかかるから頑張ってね。」
って、考える余地もなく話が進むし。
その時はまだワイフと結婚してなかったんだけど、
ラウドネスの話がご破算になってなかったら
ワイフとの結婚がご破算になってたと思うよ。
要するに音楽をとるか?私生活をとるか?
って話だから、そういう点でも悩んだよね。
まぁ、どっちが良かったかって、そりゃぁ~。。。。。ですよ♪♪♪
アスリートとは違うけど、
世界の舞台に立つってことへのプレッシャーはそれなりにワカってるつもりです。
マジでラウドネスって日本のアーティストとして
初めてマジソンスクエアガーデンに出演したバンドだよ?
積み重ねてきた実績等々考えたら
吐き気がするほどのプレッシャーにもなるさ。
でも、ワイフはオレがそういう状態だったって
まったく気付かなかったらしい。
オレの武士道魂が「他人に気取られるな。」って、
感情を押し殺してたんだろうな♪
ラウドネスのボーカリストとして声がかかるって、
ある意味オリンピックに出るより狭き門だったりするし。
勝てば選ばれるって話でもないし、
オーディションで選ばれるって話でもないし、
まずは「天性の声質」ありきの話だからな。
だのに!!!!
だのに!!!!
だのに、それでも腐らない♪♪
そういうこともあるよねぇ~♪♪
って感じ♪♪♪
と、オレの話が長くなってしまったが、悔しいのはワカる。
涙が出るのも仕方がない。
ただ。
周囲を困惑させたり、競技の進行に影響が出るようなことは
やっぱ控える方が好ましいと思う。
自分を責める前に相手を称える方が武道家らしいし、
自分の感情は自分ひとりの時に爆発させる。
それがフンドシ魂!!!!
それこそ一般人はどれだけ頑張ってもメダルも名誉も得られないし、
「ここだけ頑張れば」じゃなく、一生頑張らなきゃならんワケだよ。
その点、アスリートは頑張って結果を残せばメダルも名誉も得られるんだから
スゲー恵まれてると思うんだよね。
こういうことを書くと
「一般人だって頑張れば社内で表彰されたり
賞与で評価されるじゃん。」
て言う人もいるだろうが、得られるもんのケタが違うだろ?
しかもそれは「仕事」に限った話で
家事、育児、介護なんかは報われないことも多々あるしな。
泣きたいのはこっちだよ!!!!
って人からしたら、あんな号泣されても。。。って話じゃね?
阿部選手は泣くほど悔しく、それだけ努力してきたんだろうけど、
「号泣するのは人目をはばかって」って言ってるだけの話ね。
日本発祥の柔道だからこそ、心技体というものの手本になってもらいたい。
どうしても本人が動けないような状態なら、
コーチなりスタッフなりが抱えて連れていけばいいだけだしな。
谷亮子(田村亮子)選手は柔道家として
負けても試合場では毅然とした態度だったじゃん?
谷選手は5回オリンピックに出て
金メダルを獲得したのは2回だよ?
しかも5回目の北京五輪じゃ
「子どもが熱を出して、それが心配で。。。」
って銅メダルだったからな。
つーか、それでも銅を獲るってのが凄いし、
柔道家としては銅メダルだったけど、
「ママとしては金メダルだな。」
って思ったね。
試合より子どもが大事!!
ってことだろ?
金メダルじゃん♪
ま、いろいろ意見はあるだろうけど、
とにかく今回の阿部選手の試合後の振る舞いに関して
「オレはこう思う」って話だから
「へぇ~。そういう考え方をする人もいるんだ。」
程度に捉えてね♪
オレはスポーツは好きだし、アスリートを応援してるけど、
それよりも表舞台に出ることもなく日々頑張ってる多くの人々を応援したい。
経済的には応援出来ませんけどね♪♪♪
ヒロPOM