「もしやインフルエンザなのでは」という疑念を抱いて眠りについた翌朝、
熱はすっかり下がり、洪水もウソのように止まった。
だが、ちびまる子ちゃんでいう“顔にタテ線顔”を
相変わらず貼り付けている状態に変わりはない。
(※ 土手鍋 をお召し上がりの方は閲覧をご遠慮ください)
しかも、昨日の夕飯は重湯
(↑解説:白粥の上澄みで、米の研ぎ汁とさほど変わらないような
病人食の極みとも言うべき代物)
しか口にしていないので、活動しようにもまったく力が出ないのだ。
とりあえずポカリスエットを補給しようとダイニングへ行くと、
両親がテレビを観ながらお茶を飲んでいた。
父「おいお前、なんかヘンなものでも
食ったんじゃないのか、ははは」
こちらは洪水に押し流されそうになって 死ぬ思い をしたのに、
うまそうな菓子を食べているのが恨めしい。
父「んで、何か心当たりはあるのか?」
私「ええと、月曜に飲んだとき牡蠣食べたけど…」
父・母「それだ!!!」
牡蠣は当たると七転八倒するとウワサでは聞いていたが、
まさか自分がその憂き目に遭うとは…
ふと思い立って洗面所へ行き、鏡に映った自分の横姿を見ながら
パジャマの上着をめくってみた。
自分の横ハラは、弧を描く普段の状態と同じモノとは思えないほど
きれいな直線 を描いていた。
「ああ、ご飯を食べないとハラって
こんなにペタンコになるんだ……は…ははっ」
しごく当たり前のことを再認識しながら、もはや笑うしかない。
横になってテレビを観ているうちに夕飯の時間になり、やっと白粥にありつけた。
米の研ぎ汁をすすっていた者からしてみれば、
こんなものでも大変なごちそうである。
質素な食事を終えて自室に戻り、再びテレビをつけた午後9時、
映し出されたのは「どっちの料理ショー」 。
「!!!!!」
こんなときに限って私の命の源、ラーメン対決 をやってやがる。
しかも『麺屋武蔵』と『中村屋』という超有名ラーメン店が
究極の新メニュー を作っているではないか。
石原良純 が嬉々とした顔でラーメンをすするのを
直視できないまま時間が過ぎ、午後11時。
「VVV6」のグルメ企画“東京Vシュラン2” が始まった。
なんとこちらも赤坂・六本木の ラーメン特集 。
スターにしきの が額に汗を光らせながらラーメンをすすっている。
私は石原良純よりもスターにしきのよりも ラーメンを愛している はずなのに、
神は何故私を差し置いてこいつらにラーメンを食わせるのだ…
割りバシとレンゲを持てない両手に拳をぐっと握り締め、
午前零時、フテ寝。
(壮大な中毒ストーリーは次回、ついに最終章へ)